第8話 御嶽山

今日、また変なことがありました。


すっかり秋めいて来たので、僕は今日家族で御嶽山に行きました。

奥多摩とか秩父とか、ロープウェイやケーブルカーがあって登りやすくて、それでいて山深いあたりは、山が低い千葉県民には手軽な登山ルートなんですな。

あと、高尾山は混んでるから行きません。


バスを降りて登山口に入るところ。

目の前にはケーブルカーの駅があります。

わかりやすく言えば、アスファルトから土に変わる場所で、僕は一枚写真を撮り、

撮り


撮り


撮れません。

デジカメのシャッターがおりません?


壊れちゃったかなぁ。

まぁ、スマホもあるからいいか。

と、デジカメを仕舞おうとしました。


かちゃん


「ん?」


シャッターがおります。

間違えて地面を写してしまったようです。


「あれ?」


周囲の風景を何枚か撮りましたが、普通に写ります。


「なんだろ。」


メモリーカードは新品なので、幾らでも無駄な写真が撮れますから、立ち止まって360度写しまくりました。


そうしたら、とある1角だけ、どうしてもシャッターがおりない角度がありました。


娘に呼ばれたので、その場を離れましたが、別に何にもない山の中です。


その時写した一連の写真にも変なものは写ってませんでした。



因みに、秩父の三峰山でも昔同じことがありました。

当時は三峰山にもロープウェイがあったので、独身時代から、よく友達と登りに行ってたんです。

あの頃はデジカメではなく、使い捨てカメラ(◯ルンです)でしたね。

フィルムカメラって重かったから。

フィルムが上手く噛んで無いのかな?って何枚も写しました。

後で写真屋で現像して貰ったら、なんだかわからないものが写っていました。

木々が鬱蒼としている風景が、とにかくグニャグニャ歪んでました。


その時はブレたんだと思ってましたけど、今日は山の中、特に神山(しんざん)では、写って欲しくない「存在」がいるのかなぁ、と思いました。

だって、ただ手がブレただけなら、太い木々が、フラダンスみたいにグニャグニャ曲がらないでしょ。


ただ、それだけです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

身近な怪異譚 @compo878744

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る