黒白のコンツェルト

異能という超能力が発現された人々が収容される島。
戦闘してこそ異能のgradeが上がるその世界で、回復能力しかない少女。
そこに目をつけたのは能力研究員の少年だった。

「どんなにぶっ壊しても、薬つっこんでも元通りとは実験体の鏡だなァ？」

ニヤニヤと笑う少年に少女は叫ぶ。

「だからっ！やめろっていってんだろ変態！」

数々の実験にヘイトを溜める少女は少年の魔の手から逃げ出してーーーー。

「 俺は、自分の“モノ”を……、みすみす誰かに奪われるようなタマじゃねぇ」

「――“家族”に……なるかい？あいつなんて置いといて、学園なんて抜け出して。 俺と、二人で」

「 僭越ながら女王様。 お初にお目にかかります、この度貴方様の配慮の元、僕として忠誠を誓わせていただきます」

「アンタが望むなら…続きを読む