第25話

商店街へとやってきた咲夜一行は、パーキングへと車を止めてから商店街へと歩いていくのだった。


「美桜って運転上手いんだね?」


美「ちゃんと免許を持ってますからね?」


「なんで免許を持っているのか不思議だけど気にしない方が良いのかな?」


美「普通に自動車学校に通いましたよ?」


「マジで?いつの間に…」


美「咲夜さんが送られる時期は決まってましたから、その前にちょちょいとですね」


「なるほど助かります。前世でもそこまで運転していなかったもので…」


美「いやまぁ…この世界での咲夜さんなら、専用運転手も雇えますよ?」


「そんな大層なことはしないで良いですよ?」


美「咲夜さんの肩書きは、ダンジョン関連企業のトップである桜花財閥のトップですからね?」


「そんなこと言われても…元々小市民だし…実感もないですし…てか、トップと言われても俺は何もしてないですよね?」


美「私が秘書として管理していますから!」


「それなら俺いらないんじゃ…?」


美「ダメですよ!咲夜さんから拝借した素材を元手に作った企業ですよ?咲夜さんは謎のトップとして君臨していたのですが、これからは幹部にだけでも顔見せしていただきたいんですよ?」


「今更トップですと言われても、幹部の方が困るんじゃないですか?俺何もしてないですし?」


美「問題ないですよ?幹部は私の部下ですので」


「神様は地上に干渉できないんじゃなかったんですか?」


美「私は神様ではなく、天使族ですよ?問題ありません」


「いやまぁ…でも桜花様の筆頭従者だったんですよね?」


美「それでも神様ではないですからね?」


「女神候補って聞いた様な…」


美「確かに昇格の話はありましたが、断って咲夜さんについてきましたから、神様ではないので問題ないです」


「いやまぁ…俺としては非常にお世話になっているので助かりますが…」


美「私が好きでしていることなので気にしなくて良いですよ?」


「ん〜じゃあ、ありがとうございます。これからもお世話になりますね」


美「はい。お任せください。それで部下に会ってもらえますか?」


「まぁお世話になっていますので良いですが…会社のこと聞かれてもさっぱりわからないですよ?」


美「構わないですよ?基本的に部下に任せていれば問題ないですし」


「それなら良いですが…良いんですかね?」


美「咲夜さんの事情を説明したら立候補してくれたもの達ですからね」


「そうなんですね…お礼しないと…」


美「まぁ感謝の言葉を伝えれば喜びますよ」


「トップ財閥の幹部ならモノより気持ちなのかな?」


美「そうですね、その方が喜んでくれるかと思いますよ」


「分かりました、お会いした時は感謝を伝えますね」


美「お願いしますね。それと商店街に着きましたよ」


「おぉ〜少し寂れた感じですが落ち着いてて、いい雰囲気ですね〜」


「そうなのパパ?」


「まぁ俺がごちゃごちゃと人が多いのが苦手だからってのはあるけどね」


「ふ〜ん、パパって隠キャってやつなのかな?」


「ぐふっ…まぁ陽キャではないし間違ってはないのかな…」


「サクラはパパのこと好きだよ?」


「サクラ…!ありがとう嬉しいよ!」


リ「サクラさん…落としてあげるとは侮れないですねぇ」


カ「サクラさんは計算しているのかしら?天然な気もするわね?」


「サクラ嬢ちゃんは天然じゃと思うぞ?」


ス「それはそれで侮れませんが…」


「ん?みんなどうしたの?」


セ「なんでもないですよ?商店街とやらが楽しみだと話していただけですよ?」


「そっかみんなは商店街が分からないんだよね?まぁお金を払って物を買うお店が複数まとまっている場所かな?」


カ「お店ですか?対価を払って物と交換するということでしょうか?」


「まぁそんな感じなのかな?行ってみればわかるよ」


咲夜は商店街の説明をしながら歩いて行き、目につくお店を説明しながら見て回るのだが、従魔達には珍しいこともあり、フラフラと離れて行きそうになるのを引き止めるのが、大変であり休憩のために喫茶店へ入ったのだが、咲夜はグッタリとしていた。


美「人数を絞ってくればよかったですかね?」


「いやまぁ…どうなんだろうね…まぁみんな楽しそうだから良いんだけど」


「ありがとうねパパ♪楽しいよ♪」


「うん、楽しんでくれているなら良かったよ」


「気になるものがいっぱいだよ♪あっ帰りにケーキは買ってね♪」


「そうだね、来れなかったみんなの分も含めて買って帰ろうね。でもここでもケーキはあるから食べてみようか?」


「良いの?食べてみたい♪」


「みんなも遠慮せずに注文してね?」


ス「遠慮せずと言われても…よく分からないんですよね…」


「あぁそっか…それじゃあ今回は俺が決めても良いかな?」


「お願いするのじゃ」


「それじゃあ今回はシンプルにショートケーキとコーヒーは好みが分かれるから無難に紅茶かな?サクラはオレンジジュースにするか…」


咲夜は注文を決めると店員に伝えて、待つ間にみんなに商店街巡りはどうだっか問いかけるのだった。


「みんなは商店街を見て回ってどうだった?」


「肉屋には色々種類があって気になったのじゃ」


セ「揚げたてコロッケ?などは良い匂いがして美味しそうでした!」


「なるほど、帰りに買って食べようか?揚げたては熱いうちに食べる方が美味しいし」


リ「それは良いですねぇ〜他にも惣菜?色々あって美味しそうでしたぁ」


ス「それもですが、こちらの世界の本などが気になりましたね」


「スケさんが気になる本なら買って帰ろうか?って文字読めるんだね?」


美「それは皆さんに転生特典として言語理解がありますからね」


「なるほど…まぁないと困るからね…」


カ「私は衣装も気になりましたわ!種類が多くて驚きましたわね」


「まぁシルクが色々作ってくれていたけど、種類は少なかったからね…シルクにファッション誌でも買っていけば喜んでくれるかな?」


美「喜んでくれると思いますよ」


「それなら幾つか買って帰るとしようかな、シルクの作る服って着心地が良いからね」


カ「当然ですわよ!シルクの糸から作る布は物理・魔法共に防御力が高い上に、肌触りの良い高級品ですわよ?」


「やっぱりそうなんだ…」


美「まぁ…流通させれない物の一つですね…」


「ふむ…身内のだけにしないとだね…」


店「お待たせしました〜」


咲夜が感想を聞いていると、注文した品が届いたので、まずはいただくことにしたのだった。


ーーーーーーあとがきーーーーーー


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これからもお読みいただけるように頑張ります。

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不幸でくたびれたおっさんが転生し人生を謳歌する ナビィ @Naby

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