精神感応④

床に突き刺した乳房ちちふさを杖代わりに前屈みで立っていたナガンが、直立する。ナガンの体の周りには、乳房から放たれたドス黒い邪気が漂い始めた。



昌爺まさじい「なんだこれは……」



昌爺はナガンに起きた変化の原因を探るべく、『精神感応テレパシー』でナガンの脳内を読む。



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昌爺の脳内に、これまで体感したことのない「邪悪な情報」が流れ込んできた。ナガンの意識はこの「邪悪な情報」で満ちている。


脳がパンクしそうなほど大量で気味の悪い情報に晒された昌爺は、息を切らしながらその場に膝をつく。



昌爺「まさか……これがあの刀に取り憑く悪霊か……荒川あらかわ ナガンの精神を乗っ取った……」


ナガン「……我、今此処ここに再誕す。なんじ、我がにえとなり渇きを満たす者なり」



先ほどまでと比較にならない速度で昌爺に接近するナガン。そして斬りかかる。ナガンの斬撃を何とか受け止めた昌爺だが、型を無視したナガンの激しい斬撃が立て続き、防戦一方になる。



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昌爺「があぁぁぁっ!」



防御を続ける昌爺の手が止まる。ナガンが振った乳房が、昌爺の胸部を深く傷付けた。ナガンの思考を読み、攻撃を予知しなければ確実に斬られる。しかし思考を読もうと『精神感応テレパシー』の力を使い続ければ、邪悪な情報が脳内に流れ込み致命的な隙を生んでしまう。


ナガンの体からはおびただしい量の血が流れ出ているが、お構いなしに攻撃を続ける。ナガンは悪霊に支配され、敵を殺すことのみを目的に自分の命を顧みず動く殺戮マシーンと化していた。


昌爺は一か八か『精神感応テレパシー』による思考のリンクを切断し、自分の技量と経験に基づく予想のみでナガンへの反撃を試みる。が、ナガンの荒々しい捨て身の攻撃は、昌爺の技量と予想を遙かに上回っていた。


昌爺は両腕を斬り落とされ、仕込み杖を握れなくなる。



昌爺「悪霊に自身を喰わせてでも勝ちにこだわる気概……見事です、荒川 ナガン。拙者も田代たしろも、貴殿と同じ選択はできまい」



ナガンは右手で握った乳房を横一閃に振り抜き、昌爺の首を切断する。斬り落とされた昌爺の両腕と頭、そして残りの体が霧散した。


昌爺を成仏させても、悪霊が憑依したナガンは止まらない。



ナガン「我が渇き、未だ満ちぬ。さらなる贄を求む」



離れた場所でスマートフォンを構えてナガンと昌爺の戦いを撮影していた駅の利用客たちのほうへ、よたよたと歩くナガン。しかし、あまりの出血に体が動かなくなり、電池が切れたかのようにうつ伏せで倒れ込む。


ナガンの手から乳房がこぼれ落ちた。



−−−−−−−−−−



翌日 PM 9:32

新宿 歌舞伎町

BAR ヤリーカ

カウンター席に突っ伏して号泣する向風むかいかぜ。カウンターの中からその背中をさする男性マスター。


入口扉をすり抜けて避山ひやまが入店し、向風の隣に座る。



向風「昌爺ぃぃぃあああまた私はぁぁぁ私は仲間をぉぉぉもう嫌だぁぁぁ」


マスター「避山さん!何とかしてくださいよぉ!昨日からずっとこんな感じで」


避山「ようやく山から戻って来られたと思ったらこれだよ……向風先輩、昌爺は成仏しちまいましたけど、浜栗組はまぐりぐみの残党は殺せたんでしょ?これで心置きなくまたヤリーカが使えるじゃないっすか」



向風は上半身を起こし、避山に笑顔を向ける。



向風「そうだな。今こうしてヤリーカで号泣できるだけで良しとするか」


避山「そうっすよ。それから、ちょっとだけ良い知らせがあります」


向風「何?」


避山「おーい、入って来てくれ」



避山の声に従い、外から入口扉をすり抜けて1人の老爺が入店する。



避山「新しい幹部候補の幽霊を連れてきました。元警察官で、今でも警察のデータベースに侵入できるらしい。東京に帰ってくる途中、コイツが俺に声をかけてきましてね。話してるうちに意気投合しました」


向風「ほう」


避山「また誰かに尾行されても、コイツに調べさせればほぼ確実に特定できるでしょう」


シゲミの祖父「へっへっへぇ〜、避山さんからお話は聞きましたよぉ〜。面白そうなことをやってますねぇ〜。私、拳銃を人の脳天にぶっ放したくて警察官になったもんでぇ〜、死んでもなお殺しがやりたくてたまらないんですよぉ〜」


避山「良い感じに狂ってるでしょ?」


シゲミの祖父「よろしくお願いしますよねぇ〜、へっへっへぇ〜」



<精神感応-完->

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