ワーナー・ゴースト・トラップ③
鱒田「ここ数週間、幽霊のせいでろくに寝付けなかったけど、今日からはグッスリだ!ホント最高!マジ感謝!」
自室ではしゃぐ鱒田。かなり酔っ払っており、その足はフラフラしている。
大端「よかったっすねぇ。まぁ、私らはプロなんで、あんな幽霊ごときぶっ殺すのなんて余裕ですよ余裕!朝飯前をさらにさかのぼって前日の夕飯後!」
大端の顔は真っ赤で、やはり酔っ払っている。床にしゃがんで、塩を噴霧する機械を片付けているが、その手はおぼつかない。
鱒田「いやぁさすが!幽霊からしたら御社は最強の殺し屋集団だ!よっ!殺し屋ナンバーワン!ってあれ?足が……」
鱒田の両足が床に空いた穴にはまり、下半身が穴にスッポリと収まってしまった。身動きが取れなくなる鱒田。
大端「穴が空いたままですから、気をつけてくださいよぉ!いま引き上げますね」
立ち上がろうとした大端だが、足を滑らせうつ伏せで床に倒れた。胸のポケットに入っていたリモコンが大端の体と床に挟まれて、スイッチが押される。天井から荷電粒子砲が鱒田に降り注いだ。
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3週間後
カフェでテーブルを挟み、若い女性と話をしている大端。
女性「というわけで、毎晩幽霊に悩まされてまして……」
大端「分かりました。幽霊を駆除するための罠を仕掛けますので、ご自宅の住所を教えてくださいますか?」
女性「はい。東京都◾️◾️区××町▲▲1-18-29 メゾン・ド・デスパレス105号室。10畳のワンルームです。幽霊は20代後半の男性だと思います」
大端「当社ワーナーゴーストトラップにお任せください。必ずや、アナタを苦しめる幽霊を駆除してみましょう」
<ワーナー・ゴースト・トラップ-完->
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