悪乗り大好きな2人ですけど、何か?
サクラ堂本舗いまい あり 猫部(ΦωΦ)
真面目な子に嘘を信じさせちゃいましたけど、何か?
それは、高校に入学した頃のことです。
大阪在住で京都が好きな私は京都の女子高に通うことになりました。
クラスメイトは京都在住の子が多く私達大阪から通学してるのは
3人だけでした。そんな私達の総称は「大阪の子」
いや、それがどうってことではないんですが
その大阪の子のうちの2人。私とテレちゃんはおふざけが好き。
出席番号も近いことから、新学期始まってすぐに仲良くなりました。
大阪の子2人の席の近くに京都在住のケイちゃんが座っていました。
ケイちゃんは人の話を真に受けてしまう素直で真面目な子でした。
ケイちゃんを見て、大阪の子2人で何かとんでもないことを
信じさせよう!って計画を企てました。
休み時間ケイちゃんに
「ねぇねぇ心臓って幾つあるか知ってる?」
「心臓?1つでしょ?」
「違うのよ!今までは心臓1つって言ってたけど新たな研究で
3つあることが分かったんだって!」
「えーーっそんなの嘘でしょ?!」
「いやいや、本当にそうなんだってば!ニュースでも言ってたよ」
なかなか信じてくれないケイちゃん。
「ねーねーテレちゃん。心臓いくつあるか知ってる?」
「3つだよね。新しい研究で発見されたんだよね!ニュースでみた!みた!」
2人の会話を聞いてケイちゃんは
「えっ?心臓3つは本当なの?」
「そうそう!」
「だから本当だって言ったでしょ?」
「ねっ!」
と2人で煽ってみた。そうすると
「で、ケイちゃん心臓幾つある?」
「3つ!」
と信じさせた大阪の子2人。してやったり作戦成功です。
段々と他のクラスメイトも会話に入ってきたので
休み時間の終わる頃、心臓ネタは嘘だと暴露して終わりました。
こうしてお騒がせしていた大阪の子2人ですが
ある日、山の名前の話をしていました。
テレちゃんがケイちゃんに
「地元にポンポン山ってあるんだよ。聞いたことある?」
ケイちゃんは怪訝な顔でテレコを見る。
私も会話に加わって
「本当にあるのよ。頂上で飛んだらポンポンと音がするって言われてる山!」
「ねーーあるよね!」
「本当にあるんだってば!」
「信じられない…」
先の心臓の件があるからケイちゃんは全然信じてくれません。
「だから、本当にあるよね?」
「あるある!」
すでに信用のない2人の話を本当だと思って貰えなくなってしまいました。
周囲のクラスメイトからも
「そんなふざけた名前の山なんかないわ!」
と誰も信じてくれませんでした。
※追記
当時はネットもなく調べる方法は限られていてリアルタイムで
知ることは難しい時代でした。
ポンポン山は本当にあります。信じてーー!
悪乗り大好きな2人ですけど、何か? サクラ堂本舗いまい あり 猫部(ΦωΦ) @hinaiori
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。悪乗り大好きな2人ですけど、何か?の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます