第3話 れおって本当に「性格クソ」...?

きっと、誰しも生きていくには生きがいが必要だ。私も、生きがいがないと生きてはいけない。

私の生きがいは、イケメンを見ることだ。中学生の頃も、学校一のイケメンを「推し」にして、3年間過ごしてきた。彼女になりたいと思っても、到底叶わないので、「推し」が「好きな人」へと変わることはなかった。高校生活でも「推し」を作りたいと思ったが、れおのことは周りのみんながよく言わないので、なかなか「推し」とは呼べずにいた。

ある日の朝、私はたいちにれおのことを聞いてみた。

「れおって人、性格悪いの?」

「さぁーなー。俺は関わったことねーけど、あんまりいい噂聞かないだろ?」

「...うん。」

たいちが、不思議そうに私の顔を見つめている。

「どした。れおとなんかあったか?」

「ううん。なんでもない。」

「もしかして美愛、れおになんか言われたか?!」

「なにも。」

「なんかされた?!」

「何も言われてないし何もされてないよ!」

「そうか。ならいーけど。」

たいちが、安心したように前に向き直った。

「たいちせんぱーーーい!!」

後ろを振り返ると、5人ほどの女子達がたいちめがけて走ってくる。

「一緒に帰りましょーよー!」

すごい勢いだったので、私は無言でたいちに手を振り、走って家へ向かった。

「っっ。いったい。」

玄関で靴を脱いでいると、靴擦れをしていたことに気づく。きっと、この前の帰り道に誰かとぶつかったせいだろう。

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5ヶ月の恋 @airi__s2

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