第2話 虚像

この詩は短編集「花びらとその他の不穏な物語」著:グアダルーペ・ネッテルの花びらを参考に綴りました。




忘れてはなりません

あなたの紙とペンで

彼女が描かれたことを

あなたは盲目で

彼女の微かな香りのみで

それを描いていることを


だからあなたが彼女を運命だと思うことは

当然なのです


でもその運命はあっけなく

だからこそ美しく

信じてしまう


あなたの感じる彼女の引力は

あなた自身の作り出す

虚像です


その虚像を運命と信じることしかできない私たちは

無力で

脆くて

美しく

最後には涙を流すことしかできない


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物語から詩を綴る 木漏れ日の空想家 @komorebinokuusouka

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