全文解説「トマス・プランテーション——主人公が変わると物語の結末は変わるのか?」

名無之権兵衛

第1話「はじめに〜初期プロットについて」

 どうも初めましての人は初めまして、知ってる人はこんにちは。名無之権兵衛です。


 今回は先日無事に完結しました「トマス_プランテーション」の全文解説を行っていきます。「全文解説って何?」「なんでやるの?」という疑問については、以下のリンクにある近況ノートを読んでください。(はい、ボン!)


「全文解説をやります。」

 https://kakuyomu.jp/users/nanashino0313/news/16818093074589671026



 で、どういう流れでやるかというと、まずプロットについてお話をして、その後に各章ごとに解説だったりや読み返してみての反省点だったりだとかをお話しします。そして、最後にこの作品って、いったいどんな作品だったのかなっていうのをお話しして終わりにしていこうと思います。


 この文体からもお気づきの方いるかもしれませんが、こちらのコラムに関しては音声入力で書きますので、ある程度校正は行うつもりなんですけれども、人によっては読みづらいと思われるかもしれませんがご愛嬌ということで読み進めていただけたらなと思います。よろしくお願いします。


 あともう1点、注意点として「全文解説」ですので、ネタバレは容赦なくしていきます。なので、いないかとは思いますが、もしまだ「トマス・プランテーション」を最後まで読んでないという人は必ず最後まで読んでください。こちらにリンクも貼っておきますね、ドン!


 トマス・プランテーション——主人公が変わると物語の結末は変わるのか?

 https://kakuyomu.jp/works/16817330667228098443



 というわけで、次のセクションからプロットについてお話をしていきます。




   ***





 では早速プロットについてお話ししていきます。こっからは本当にネタバレありでやっていきますので、まだ読んでいないよという人はバックスペースを押してくださいね。じゃあやっていきますよ〜。


 えっと、まずはこの小説を思いついたきっかけなんですけれども、2022年の11月頃でした。その頃、僕は「バ?\%グ#@+本」っていう、自分の中ではかなり出来のいい作品が脱稿して、次の作品に向けたプロットを書き始めるというところでした。


 当時は公募を中心に活動していた僕はこの「バ?\%グ#@+本」はもうほぼ確実に通るだろうなと思っていたので(結果通らなかったんですけど泣)だからその次回作として次の作品のことを考えていました。


 そして、それは恋愛小説にしようかなと思って書き始めていたんですけれども、プロットを書いている途中でふっと(確かお風呂上がりで体を拭いていた時だと思います)思い浮かんだ疑問が、「主人公が変わったら物語の結末って変わるのかな?」でした。


 何を言っているのかわからない人向けに説明すると、物語を作る時って主人公が語り手であれば、主人公がその状況に置かれた時にどういう風に考えて行動するのかなと想像して物語を作っていくんですけれども、同じ状況で主人公が変わったら物語の結末は変わるのだろうか、それとも僕らが住んでいる世界みたいに同じ結末になるのか(たとえば主人公——ここでは主観とします——が石田三成と徳川家康どちらがなっても関ヶ原の戦いでは徳川家康が勝ちますよね。それが物語の世界でも同じになるのか)。


 けど、その時はまだただの思いつきであって、次の恋愛小説の方を作成しなきゃならなかったので一旦保留にしといたんですけれども、「あ、これは今すぐ形にしたいな」と思ったきっかけがあって、それが「THE FIRST SLAM DUNK」を見た時でした。あれって原作漫画では桜木花道が主人公なんですけれども、映画では宮城リョータが主人公になってるじゃないですか。それによってちょこちょこ過去編が変わってたりとかして(流川と宮城が喧嘩をしたり)、「あぁ主人公が変わるとやっぱり変わるんだな」と疑念が確信に変わり、そこから構想が固まり始めました。


 で、やっぱりやるんだったらオープンワールドじゃダメだな、と。要はキャラクターが自由に出入りできるような環境だと読者が混乱してしまうから、ということで舞台は真っ先にクローズドサークルが思いついて、同時にアガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」がインスピレーションとして湧いたので、「そして誰もいなくなった」を骨子としつつ、さらに当時僕がハマっていたDread Hunger(サ終してしまったんですよね泣)っていう、完結にいうと戦う人狼みたいなゲームがあって、それをミックスしたら面白いものが作れるな、と。でも、人狼ゲームみたいに毎回誰が人狼かわからない読者は混乱してしまうだろうから(少なくとも序盤にルール説明をしなければならない)、人狼などの役職は固定させて、そうすると、今度は展開が単調になりそうだから、閉じ込められた島に何か秘密が隠されている、ということにして、章が進むにつれてそれが徐々に明らかになっていくという構成にしよう、という風にポンポンと固まりました。


 初期のプロットに関してはこんな感じですね。では次にコンセプトについてお話をしていきます。

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