概要
生きる、ということがこの頃わたくしにはどうもわからないのです。
生きる、ということがこの頃わたくしにはどうもわからないのです。
あの人が逝ってしまってからというもの、わたくしはこの世の住人ではなくなったようです。
ある朝、わたくしは自分が匂いを感じる能力を失っていることに気がつきました。
あのウイルスの後遺症でしょうか。
でもわたくしにはそれももはやどうでも良いことです。
ただこれまでも億劫だった食べることが、さらに億劫になったことぐらいのものです。
わたくしは花に水をあげます。
白百合と黒薔薇です。
どちらもあの人が大切にしていた花です。
わたくしはせめてこの花たちを枯らさないようにしています。
わたくしが生きている意味は、ただそれだけです。
あの人が逝ってしまってからというもの、わたくしはこの世の住人ではなくなったようです。
ある朝、わたくしは自分が匂いを感じる能力を失っていることに気がつきました。
あのウイルスの後遺症でしょうか。
でもわたくしにはそれももはやどうでも良いことです。
ただこれまでも億劫だった食べることが、さらに億劫になったことぐらいのものです。
わたくしは花に水をあげます。
白百合と黒薔薇です。
どちらもあの人が大切にしていた花です。
わたくしはせめてこの花たちを枯らさないようにしています。
わたくしが生きている意味は、ただそれだけです。
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