人生すべて黒歴史

@graburu87

第1話

小学生の時に母が死にました。それは別に良いのですが、父親の判断で葬儀場を借りての葬儀ではなく、狭いマンション自宅の一室で行われたのが嫌でした。

一度も私とも母とも会ったことがない学校の生徒がゾロゾロと家に集まって晒し者です。「あの子はお母さんが死んだ子」というレッテルが確定し、もう普通の人生は送れなくなりました。数年後に同級生の母が死んだ時は葬儀場で葬儀が行われました。それが普通ではないでしょうか。空気が読めない父親を持ったことが黒歴史の原点です。

小学校では同級生2名から酷いことを言われました。1人からは「お母さんが死んだからって調子に乗ってるんじゃねーぞ」と言われました。調子乗ってるつもりなどなかったのですが、彼にはそう感じたのでしょう。先生等が私に気を遣う様子などを見て気に障ったのかもしれません。

もう1人からは私の近くで「お富さん」の替え歌で「死んだはずだよお母さん♪」と歌われました。「酷い歌を歌うなぁ」と唖然としたのを覚えています。

当時、一緒にいた同級生なんて数人しかいないのに、その内の2名からそのような仕打ちを受け、私は「人とは関わらない方がいい」と学びました。

その後、家族から虐待を受けるなどし塞ぎ込むようになり不登校になりました。

癒しを求めてか、インコをヒナから飼ったのですが、それが気に入らなかった家族から「ヒヨコを殺すぞ」と言われました。生まれた家に悪魔がいたのは痛烈な黒歴史です。

根性論の持ち主である家族が病院に行くことを勧めなかったのもあり、また漠然と「どうせ病院に行っても治らない」と思っていたので病院には行かずに引きこもり生活が続きます。

嘘の犯罪を告発されたこともありました。不起訴になりましたが警察と検察から自白を強要され、もうまったく社会を信用できなくなりました。同居の家族とは不仲でも少し離れた所に住んでいる祖母は唯一大切な親族だと思っていたのですが、その祖母から私の冤罪を信じていないと取れる言葉を電話で言われ、完全に家族が失われた感じがしました。

そんな中、楽しみにしてるのが、ある芸能人の深夜ラジオで、35年間ほど聞いています。あんなくだらないラジオを35年間も聞いてることは誇らしい黒歴史です。

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