第14話 めったに怒らない人をよく怒らせる
私は誰にでも優しい人に冷たくされたことが何度もあるし、めったに怒らない人を怒らせたことも何度かある。
私が何をしたというのであろう。
後で他の者に「あの人があんなに怒るのを見たことないぞ」とか言われたりしているから、私は相当悪いことをしたとみなされているようだが、何もそんなことで怒ることないのにというのが本音である。
たしかに私は空気を読むことが苦手だし、相手の気持ちを逆なでする発言をしてしまって相手を怒らせてしまうことが多い。
相手の指示や話を聞いてそれを理解して行動することも不得手だから、ましてや言外の意味をくみとるなんて不可能でもある。
だから相手が怒り出す前に警告の意味もこめて言葉の端に怒りを匂わせても気づかない。
私は誤解を受けやすい。
結構いい奴のはずなのに、こいつとは口をききたくないとみなされたことが何度かある。
私は気にするタイプなのでそういうことされても平気ではない。
自己否定というかヒトと口をきくのが怖くなってきてしまう。
何が間違っていたのか自己分析しようにも、いつも自分はそんなに悪いことは言っていないという結論に達しているし、何回も同じことをしている。
何度か痛い目にあってきたからさすがに私も少しは学習しているはずだが、本来はコミュ障であるようだから他人とのコミニュケーションには危険が伴う。
あまり人と関わらない方がいいのかもしれない。
それと話をすり替えるわけではないが、「めったに怒らない人」ってのは本当に怒らない人ばかりなんだろうか?
実は怒っているのに我慢してるって人も多いと思う。
そのタイプの「めったに怒らない人」に怒られたってことは、こちらが本当に悪いことをしたか、こいつなら怒ってもいいと判断されたかのどちらかだ。
私は善悪の判断が全くつかない人間ではないはずなので、後者である場合が多い気がする。
つまり私はナメられている可能性が高い。
私は「めったに怒らない人」と対局の「怒りっぽい人」もやっぱりよく怒らせるから、遠慮なく怒ってもいい人間とみなされているんだろう。
コミニュケーション能力には言葉を選んだり、相手の気持ちをくみとる以外にも相手にナメられない、怒らせたらヤバイと思わせる気迫も必要だと思うのは飛躍しすぎだろうか。
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