母ちゃんが見たら、絶対に怒られる黒歴史

逢坂 純(おうさかあつし)

母ちゃんの女の部分を見てしまった黒歴史

今の世の中、デジタルタトゥーなるものがあって、未来永劫それはネット上で残り続けると言いますが、本当の黒歴史というのは、もしかしたら、そんなものなのかも知れないと思うのです。忘れるために自分の黒歴史の過去を書いたとして、それがデジタルタトゥーとなってずっとこの先、何十年も残り続けることになる、忘れたくても忘れられない記録となってしまう、実に本末転倒なことのような気がします。

これは、そんな忘れたくても忘れられない僕の黒歴史です。うちの母ちゃんが読んだら、絶対にメタメタ怒りそうな黒歴史です。だから、コソリとここにしたためます。

僕は中学校の頃、両親が共働きだったこともあって、鍵っ子でした。その日も、学校が終わり、夕方には家に帰ってきていました。家には誰もいない筈だったのです。当時、テレビはリビングと両親の寝室にありました。僕はリビングのフローリングの床に寝転がってテレビを観るよりも、両親の寝室のベッドで寝ころびながらテレビでも観ようと思い、キッチンの戸棚からお菓子を取り出して、両親の寝室に向かいました。両親の寝室のドアを開けようとしたのですが、中から鍵が掛かっていて開きませんでした。部屋の鍵は簡単な仕掛けになっていて、中学生の僕でも、その鍵を外すのは、簡単なものでした。僕は安全ピンで鍵を外し、扉を開けました。部屋の中には母ちゃんがいたのです。母ちゃんはベッドの上で股を広げて、ナニかをしていたのです。一瞬、何をやっているか分からなかったです。只、見てはいけないものを見てしまったような気がして、無言でドアを閉めて、リビングに下りて行きました。うちの母ちゃんはその時、一人で侍医行為をしていたのです。中学生の僕には、まだ理解できなかったそれは、今でもずっと記憶に残っているのです。トラウマでしょうか?いいえ、トラウマです。それは母ちゃんの女の部分だったのかも知れません。一人で侍医行為をしていた母ちゃんも母ちゃんですが、開かずの扉を開けてしまった僕も僕ですよね。僕が中学の時だったから、母ちゃんは今の僕の年齢よりもずっと若かったような気もします。だけど、見たのが両親のセクロスじゃなかっただけ、良かったような気もします。中学の思春期真っただ中の時に、両親のセクロスなど観たら、それこそ一生忘れられないトラウマになっていたでしょうから。忘れたくても忘れられない記憶というのは、ネットが普及していなくても、していても同じように忘れられないものとなるのでしょうね。これも黒歴史です。

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母ちゃんが見たら、絶対に怒られる黒歴史 逢坂 純(おうさかあつし) @ousaka0808

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