第3話 休魂日
「がんばれ」このフレーズに救われた人がどれだけいるだろうか。きっと数えきれないほどいるだろう。三人に一人はいるだろうか、体感ではもっといると感じる。みんな表に出さないだけできっとそんな言葉の羅列動画を見て日々の足踏みをしているのかもしれない。たったの四文字で日常にひどく影響を与えるパワーワードだといわざるをえないだろう。それだけに休みたいときには最も聴きたくない言葉の一つでもあるのではないだろうか。注目したいのは実にこの負の面である。実社会においては頑張ることなど当たり前で、人を真に支えるのはこの類の言葉ではない。そもそも頑張るってなんだ、、頑張り方も努力のベクトルも自分の機嫌のとり方も楽しませ方も何も習わなかった。我々はどんな休み方をすればいい?頭にこびりつく疲れから解放されるには言葉が持つ力から一度離れる必要があるんじゃあないか。誰にも気にされず、同時に何事も気にすることなく思いのままに過ごすことのほうが大事だと感じる。「みんなまじめだから社会に戻ればおのずと頑張ろうとしてしまうんだよな」好きな靴を眺めて終始する一日があってもいいじゃないか。天井の模様を目に焼き付け続けたっていい。「休もう」明け方になってようやく電気を消す元気が出てきた。明日だけは自分の心を大事に生活しよう。
春、鬱鬱 岸田春 @Sharuki
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