結城綾賞 サクラに狂わされる

『サクラに狂わされる』

野々宮 可憐様の作品

https://kakuyomu.jp/works/16818093078627419717



前置き

真っ直ぐな作品ですね

審査員賞、というか賞を得ている中では一番ストレートな作品。

話が走るようにすんなり進むので、読みやすさ、手軽さでいうとトップでしょう。

わかりやすさが評価の高さに繋がっている気がしますね。


意外性はスパイス程度で、散りばめられた謎もすっきり回収。後味スッキリ。



1 タイトル&キャッチコピー

タイトル:桜吹雪

『サクラに狂わされる』


サクラと狂わされるのワードで激しい桜吹雪しか浮かびませんでした。どうも、想像力クソ雑魚です。



キャッチコピー:ミステリー

『桜の樹の下には何が埋まっている?』


書かれ方にミステリーを思わせるキャッチコピーですね。話の流れを考えると、謎はあるのでミステリーではあるのでしょうか。あっ、タグにミステリーってありましたわ(節穴)。



2 あらすじ

あらすじ:謎

キャッチコピーの延長線上ってイメージですね。



3 ストーリー

ストーリー:時流

時流を、時流を感じる(デジャヴ)。

登場人物の性別にも意味がありますし、謎も混乱するようなものではないので、難しくもないですね。最後の謎の回収に関しても納得行くのもグッド。



4 キャラ

キャラ:鏡

相手がなんなのか、と考える話ではあるので、ネタバレ感があるのですが。まぁ、そもそもゆるレビューはネタバレ前提ではあるので、許してください。



5 世界観

世界観:桜

全体的に桜ですね。魅せられるのも魅せるのも、という感じです。



6 文章

文章:すっきり

全体的にすっきりしていますね。いい意味で非常にシンプルでなんとなくでもすらりと読める。



7 まとめ

着地点や話の流れをはっきり決めて書いているイメージがありますね。印象も結構爽やかだなぁと思わせる作品。

桜に惹かれる描写が多く、主人公が桜に惹かれる方向性が「美しさに魅せられる」に寄っているので「羨ましい」「嫉妬」の方向性の感情を仄暗さを含めて描けたら個人的にはぐっと来たかな、という印象。まぁ、伏線が露骨になってしまうというリスキーな部分ではあります。


美しさに狂わされる、己を重ね合わせる、という二つの方向性があったので、主人公の心情の掘り下げがもう少しされていたら、最終的な展開にもっと膝を打てたのかなと思いつつ、『サクラに狂わされる』というタイトルを考えると前者に振り切ったのも納得できるという作品。


要素を詰め込めば詰め込むほど面白くなるわけではないので、読んだときの爽快感、意外性を高める上ではこの作品のようにあえて書かないというのは良かった要素だったのかもしれません。


正解がない、どれも正解というのが小説のいいところですね。

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