終わらない夏

幕間Ⅲ

 夏が過ぎて、季節はまた巡る。

 秋。冬。春。


 そうして、今年も私の中学校生活最後の、7月1日、忘れられない季節、夏がやってくる。


 君が好きだと知ってから、もうすぐ一年が経とうとしているけど、

 私の想いは変わらない。

 それどころか、どんどん好きになっている――。


 自分でも、知らない間に好きになって、思いは加速するばかり。


 両想い?


 きっとそうなれば、私は幸せと、胸を張って言えるのだろうか?



 でも、ずっと私を励ましてくれていた君は、時々、すごく悲しい目をしている。


 何があったのかは分からないけど、私が力になるから。

 今度は私が君を励ますから。

 どうか、下を向かないで――。


 ――どうしたら君が救える?

 ――どうしたら君は前を向いてくれる?

 

  でも、私が思っているよりも、ずっと深い闇に沈んでいたんだね。

 私が沈んでいた、絶望という名の闇に。


 君は笑顔だった。

 誰がどう見ても、そう思ったはずなのに。


 ——いつから君は、昔の私のように、希望をなくしてしまったのだろうか?



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