第15話 数字
再び矢来と戦い始めた赤穂。しかし赤穂は苦戦していた。やはり戦力の差が大きく違った。
駄目だ。どう考えてもこの人には倒せない。どうする?
赤穂はどうすればいいか考えていた。しかしどれもいい案がなく、ただ苦戦しながら戦うしかなかった。
舞子さんが来るまで、粘るしかない。
天王寺駅
青のかぼちゃと高石と戦っているが、青のかぼちゃの攻撃はどうやら高石に聴いてないようだ。怪物はある技を使う。
「赤木」
すると右手からオーラが発動し、通常の2倍の攻撃になる。そして高石に向かって思いっきり殴ろうとしたが、この攻撃も避けてしまい、壁を破損した。
「なんだこいつ……俺の動き読んでるのか?」
また高石に向かって右手で攻撃しようとしたが、高石はまた避けていた。どうやら相手の動きを読んでるようだ。
「クソ……」
青のかぼちゃはまた技を出す。
「風早」
その技は移動力が早くなり、姿が見えなくなるぐらいの速さになる技である。青のかぼちゃはすぐ走り、すぐ姿を消え、壁を使いながら辺りを回っていた。しかし高石は冷静だった。そして青のかぼちゃは、後ろから高石を右手で攻撃しようとした。しかし、その攻撃は高石が避けてしまい、背中に刀を斬った。
「ぐはっ!」
背中に斬られた青のかぼちゃは、態勢が崩されるも再び立ち上がった。そして高石は目を閉じた。
「舐めやがって!これで死ね!」
青のかぼちゃは左手から技を出そうとする。
「黄光」
すると左手からレーザーで撃ち、高石を当てようとした。しかし高石は目を瞑りながら避け、そして目を開け、必殺技を言う。
「海南」
数メートル離れたところから刀を振り、同時に水が出始め、数メートル離れていた青のかぼちゃは半分身体に吹き飛ばされた。
「な……ん……で」
上半身地面に落ち、大量の血が溢れ出した。そしてその場で死んだ。刀を閉じ、青のかぼちゃを取りに行こうとする高石。かぼちゃを取ると、左のおでこに数字が書かれていた。その文字は1だった。
なんだこの数字。隊長なのか?
天王寺駅 地下 ショッピングモール連絡口
芦屋はかぼちゃと討ち合いになっていた。しかし芦屋の方が有利である。
「なんだよこいつ」
かぼちゃは芦屋との距離を離れようとした。しかし芦屋は必殺技を使う。
「香里園」
「なっ!」
すると刀の先端から花が現れ、すぐ怪物の右目を刺した。刀を抜き花だけ置くと、痛みが徐々に強くなった。
「があ!あああああああ!」
両手で左目を押さえながら倒れ始めるかぼちゃ。
「目が!目があああああああああああああああああああああああ!」
「3、2、1」
そして指を鳴らすと、左側の半分の顔が潰され、辺りが血まみれになっていた。それを見た隊員はあまりにも驚いていた。
「すごい……」
「まだ本気だしてないからね。本気出したら顔ごと消えるから」
かぼちゃの方に行き、かぼちゃを取ると、右のおでこに数字が書かれていた。その文字は2だった。
数字?なんだこれ。
ショッピングモール 2階 室外
矢来と赤穂は戦っているが、赤穂の方が苦戦している。しかし矢来が急に倒れ始め、腹を抑えながら座っていた。
「クッ!早速倒れやがったか」
それを見た赤穂は困惑していた。
倒れた?誰か何かしているのか?
またその時を空中していた舞子も見ていた。
あいつ、まさか……
舞子は無線を使い、高石に連絡をした。
天王寺駅 構内
高石から無線の音が鳴った。左手から無線を取る。
「こちら高石。どうぞ」
「舞子だけど、そいつらの集団に何か異常はないか?」
「異常はありませんが、青いかぼちゃを取ったらおでこに文字があります」
高石は舞子との無線を話しながらおでこに文字が書かれている怪物の方に行った。
「なんの数字だ?」
「1って書いています」
舞子はある事に気づいた。
「それ、もしかすると色がある怪物を倒したら、あいつを倒せることが出来るかもしれない」
あの文字か。その文字がある人を倒せばいいのか。
「皆にも伝えてほしい」
「分かりました。全員に伝えます」
「ありがとう」
舞子との無線を切り、副代表と1班~5班までの隊長を無線で言った。
「こちら高石。今からお前らに指示する。色のあるかぼちゃを倒せ。そいつを倒せば、矢来を倒せる可能性がある。だからお前らにはそいつらを倒せ。以上」
高石の指示が終わると、副代表と1班~5班までの隊長が了解と言った。
ショッピングモール 構内
網干と菖蒲は2階の家庭用品付近にいていた。
「何か指示があったの?」
「高石さんから色のあるかぼちゃを倒せという指示が」
「色のあるかぼちゃか」
網干は白のかぼちゃを見る。
「てことは、あいつか」
網干は菖蒲に指示した。
「菖蒲さん。僕は白のかぼちゃを戦いますので、他の怪物の駆逐をお願いします」
「分かった」
網干は白のかぼちゃの方に行き、他の怪物らを駆逐しながら行った。そして討ち合い状態になった。菖蒲は怪物らを撃退していった。
「貴様、白兎の息子か」
「ええ、そうです」
白のかぼちゃは飛び上がり、後ろから刀を攻撃しようとした。しかし網干は後ろに気づいたのか、刀で防御した。
「なっ!……」
「フン」
すると網干は思いっきり刀を振り、相手の体勢を崩そうとした。白のかぼちゃは体勢を崩し、網干に腹に斬られた。
「ぐはっ!」
網干は一旦距離をとり、白のかぼちゃの方を見た。
「さすが白兎の息子よ。だが、貴様にこれを乗り越えるのか」
すると左手に手を広げ、大きい鎌が現れた。炎がありながらも左手を握り、鎌を振り回した。振り回した瞬間、周辺にベンチや置いている商品が燃えてしまった。
「さあ来い。網干」
しかし網干はこの場から動かず、左手で来いという煽りの合図をした。
「貴様、死ねーー!」
もの凄い勢いで走り、網干を攻撃した。しかし網干は前に飛びながら避け、背中を斬った。
「ぐはっ!」
そして必殺技を使う体勢にする網干。
「このガキ!」
すぐ網干に向かおうとするが、網干は必殺技を使う。
「五甲」
刀に地面に刺すと白のかぼちゃの辺りから床に青色の五角形が現れ、頂点からレーザーで攻撃し、大ダメージを喰らう。
「ぐああああああああああああああ!」
そして白の怪物が倒れ、網干は刀を抜く。白のかぼちゃの方に行き、かぼちゃを外した。文字は3だった。
「3……か」
北から菖蒲がやって来て網干に声をかける。
「網干。倒したのか」
「はい。なんとか」
菖蒲は倒れているおでこの数字を見た。
「3……これを倒したら、あのボスが徐々に弱くなるってことかしら」
「おそらく」
ショッピングモール 2階 室外
「ぐっ!」
まただ!
赤穂は矢来が再び倒れるのを見た。矢来には汗が出始め、徐々に低下していた。
ここで一発喰らおう。
赤穂は矢来に向かって刀で攻撃した。
「ぐはっ!」
矢来は肩で赤穂に斬られ、血が出ていた。
「貴様……だが残念だな。お前には必殺技が出来ない。たとえかぼちゃらを倒しても、俺にはまだ死なないからな。ぶはははは!」
何!?必殺技しないと倒せないのか!?
赤穂は何も出来なかった。赤穂は必殺技が出来ておらず、ただこの刀で倒すしかなかった。
僕は、僕は……
「よそ見!」
矢来は右足で赤穂を蹴り飛ばした。
「があっ!」
赤穂は壁に激突し、頭から血が出ていた。
もう、身体が……
「必殺技じゃ出来なければ、お前は怪物を倒すことが出来ない」
どう、したら……
すると赤穂はある事を思い出す。
数週間前
「まずは備前。この技は誰でも出来る技だ。その技は火を使うことができ、好きな方向を振ると、数メートルの距離で火が攻撃できるんだ」
「なるほど」
高石が赤穂に教えていた時だった。
「やり方は簡単。まず刀を持ち、頭を集中させる。そして集中出来たら、必殺技を言う。それだけだ」
赤穂はすぐ目を開いた。目の前には矢来の矢で遠隔攻撃をしようとしているところだった。
「死ねーーー!」
すると赤穂はすぐ立ち上がり、矢来の遠隔攻撃で全て壊した。
「何!?」
赤穂は目を閉じ始めていた。そう、集中モードになっていた。そしてゆっくり刀を開き徐々に刀から火が出始めていた。その時空中しながら見た舞子はかなり驚いていた。
「まさか!?」
そして赤穂は何かを言う。
大阪怪物 ako @AKO__323
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。大阪怪物の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。