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「気を付け。これから5時間目の学習を始めます」
『よろしくお願いします』
号令とともに先生が喋りだした
生徒たちの後ろにはお母さんやお父さんがたくさんいた
「今日はお父さんお母さんなどが見に来るのでしっかり授業をやっていきましょうね!」
『はい!』
時は2022年9月の半ばの朝
雨予報だったこの日
しっかりと晴天で青い空が広がっていた
新型コロナウィルスという病気が広まってから早2年
だんだんと落ち着いてきたこのご時世
2年ぶりぐらいの授業参観が復活した今日
どの子供たちもどの親たちもみんな張り切っていた
小学生が学校に着て来ないようなブランド品
親たちも行事でもないのに着物着てくる人もたくさんいた
この辺の地域はお金持ちだけが集まるような地域だった
だからいつもお金で解決することが多かった
いじめも、学校側の問題も、すべて。
だから別名
"不平等な学校"
とも言われていた
でもそんなことはここに通っている生徒と親しかしらなかった
毎年毎年、この学校から転校していく生徒も少なくなかった
知らない人たちはこの学校に憧れて毎年たくさんの人が訪れる
だけど、いろんな人がやめていく
そんな学校が全学年を対象に2年ぶりの授業参観をやった
だれも期待していないだろうと思っていた____
だがしかし学校の中はお祭り騒ぎほど親たちで賑わっていた
まるで満員電車__
と考えていると人とぶつかってしまった
「、っすいません」
「、チッ」
舌打ちされた。
まあ当たり前のことだった
元はこの辺の地域は治安がよかったはずだった。
だがこの学校ができてから
この学校の関係者
教職員、生徒、生徒の保護者などの影響で
半分の確率で治安が悪くなっていることは間違いない
だからこの学校は嫌いだ
幸い、私は今4年生
後2年__
と思いながらずっと頑張ってきた
そう校長は何もしてくれないから
自分たちでこの学校を変えていかなければいけない。
後から入ってくる小さい子たちのために。
今日は
人にぶつかった以外に自分にとって苦な出来事はあまりなかった
そう。5時間目の出来事が起きる前までは_____
___________________________________________
「気を付け。これから5時間目の学習を始めます」
『よろしくお願いします』
「今日はお父さんお母さんなどが見に来るのでしっかり授業をやっていきましょうね!」
『はい!』
「今日の授業は、将来の夢について考えてもらいます」
「先生ー!例えばどんな夢があるんですか?」
「そうね~学校の先生とか!」
「へぇ、」
「少し時間をとります!周りの人と話しながら考えてもよし、自分で考えてもよし。なので今配った、 紙に書いてみましょう!」
『はーい!』
私にはとても地獄のような時間だった
大嫌いな態度の悪い友達の親がたくさんいて
大嫌いな自分の親も授業を見に来た
大嫌いなこの学校で
大嫌いな授業を受けないといけない
ほんとに地獄の授業だった
"自分にとって大事件が起きたのだった..."
「はい!それでは一人ずつ発表していきましょう!」
『はーい』
「じゃあ__さんから!!」
「はい!私は___」
パチパチパチパチ
拍手。
拍手というものは嫌いだ。
その人が言った意見を賛成しているみたいだったから
賛成なんてしたくなかった
みんな悪の元凶で
しかもクズな人間ばかり。
この学校のせいでこの町は悪くなってしまった
そんな奴らはこの町にいらない。
だから絶対に拍手なんてしないんだ。
しかもクソしょうもない夢ばかり
「それでは、高坂さんお願いします」
「はい」
明らかに先生の態度が変わった
気持ち悪い。
だったらこっちも態度変えてやるよ
「私の夢は、」
「誰かのためになることをして」
「誰かを救えるような人間になりたいです___」
夢を追い続ける少女 すそ @sonori
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