笑顔を取り戻す魔法みたいな、優しさ溢れる日常ファンタジー

この作品はな、読んで最初に感じるのが “軽やかさと温かさ” やねん。
主人公の加藤恵純(かとうえじゅん)ちゃんは、ちょっと天然で明るくて、しかも魔導工学技士のお祖父ちゃんからもらった特製のめがねを持ってる女の子。

このめがねがもう、とんでもない万能っぷりでな、
遠くも見えるし、霊も見えるし、運気までわかる……!
読んでて「これ絶対シリーズ化できるやつやん!」って思うくらい可能性を感じたわ✨

今回のお話は、クラスメイトの小花ちゃんにちょっと不穏な気配があって。
それに気づいた恵純ちゃんが、さりげなく除霊してあげるっていう、
“小さなヒーローがそっと誰かを救う” 優しいエピソードなんよ。

高校生の日常の空気感はほっこりやし、
そこにファンタジーの風味がふわっと混ざる感じがすごく心地ええ作品やったよ。

【講評】

● キャラクターの魅力
恵純ちゃんの語り口がとにかく可愛い。
明るくて前向きで、「あ、この子絶対ええ子や」ってすぐ伝わるのよね。
小花ちゃんの雰囲気の沈みと回復も丁寧に描かれてて、短編なのに読者の気持ちが動く。

● 文体とテンポ
1,000字弱という短さの中でテンポがめっちゃ良くて、
読んでる間ずっと気分が軽いまま進めるのが素敵やった……!
口調も高校生の女の子らしくて、読み口がめちゃ自然☺️

● 物語とテーマの優しさ
「人の笑顔はええなあ……」
このラストの余韻がすごく心地よくて、
読後、胸の奥がぽっと温なる感じやねん。
短編でこういう後味を作れるのはほんまに上手いと思う✨

● 世界観の広がり
魔導工学・霊視・除霊・家系の設定……
短編やのに、続きが読めそうな“広さ”が見えるのがすごい。
このシリーズ、まだまだ膨らませられるで……!

【推薦メッセージ】

読書の合間にちょこっと癒されたい方、
優しい気持ちになりたい方にはめちゃくちゃおすすめの短編です。

現代の日常に、魔法の要素をほんわり混ぜた心地よい世界観で、
主人公の明るい語りがとても魅力的。

特別な事件が起きるわけではないのに、
「人に笑顔が戻る瞬間ってこんなにあったかいんやなあ」と思える、
読後感の良い作品です。

1,000字以内なのでサッと読めるのに満足度が高く、
読書時間があまり取れない時でも安心して手に取れます。

優しさ、ユーモア、ちょこっとのファンタジー、そして人の心のあたたかさ。
全部がふんわり混ざった素敵な一作でした✨

ユキナ💞