第11話 狩人


 狩人かー、なんの武器使うのかな。オススメは双短剣なんだけど、それに、斥候のスキルも取って欲しいしな。うーん、楽しみだ!


「ジン、連れてきたわよ。」

「おお!て事はその子が狩人なのか?!」

「そうだけど、近づこうとしないで!」

「ああ、すまん、俺はクラン無我のリーダーのジンだ。よろしく!」

「ふーん、面白そうだね、リンから紹介してもらった、狩人のシアだよ、よろしくね、ジンくん!」


 おお、これまた美少女だ。うーん、なんか、女子が多くなってきたな。そろそろ男子の勧誘もしたいんだが。まあいいか、


「早速だが、うちのクランに入らないか?」

「えぇ?!何もみてないのに急に?」

「あぁ!リンからの紹介なら間違いないし、狩人でこんな美少女なら何も問題ないさ!」


 あれ?視線が少し痛いな。。


「ふふふ、リンが怒ってるよ!いくら、シアが可愛いからってリンのことも褒めてあげないと!」

「むむ?リンの事はずっと、可愛いと思ってるぞ?」

「っ!!そういう事はあんまり言わないで!」

「おおぅ、そうか、もう言わないようにするよ。」

「ちがう、そういうことじゃなくて」


 ん?リンの声が小さくて聞こえないぞ?


「まあそうだな、シアが大丈夫なら是非うちのクランに入って欲しい!」

「うんうん、楽しそうだからね、是非入らせてもらいたいな!」

「よっしゃあ!狩人ゲットだぜ!」


 うん、なんか、変な目で見られたが、そんな目で見られてもなんとも思わないぜ!そんなやり取りをしている間にみんなが集まったので、シアの紹介をして、クランの加入届け出をだして、みんなで迷宮に入った。まずは、シアを2次職にするところから始めた。


「うぁ、凄い凄い!こんなところがあるなんて!それに見てみて、もうレベル25になっちゃったよ!」

「そりゃあ、ここは中級の徘徊ボスだからな、でも初級に合わせて弱体化しているから、こんな簡単に行くんだぞ?」

「凄いね!ジンくんはこんなことまで知ってるなんて!」

「そうです!ジンお兄ちゃんは凄いです!」

「えへへ、そうかな?そうだな凄いだろ?」

「ちょっと、なに鼻の下伸ばしてんのよ、次はシアの転職でしょ?どうせ条件も知ってるんなら早く転職させなさい!」

「あ、はい、すみません、よし!シア次は転職なんだが、2次職ではハンターについて欲しい。ちなみに、他の2次職になりたいとかあった?」

「うーん、こんなに早く2次職になれると思わなかったから考えてなかったけど、ハンターになれば強くなれるの?」

「ああ、そうだな、ハンターになればこれからは、対魔物特化型になるな、魔物に対してダメージが増えるから対魔物のスペシャリストって感じかな、それとは別に探索者になると迷宮内のトラップとかに強くなるし、探知も得意になる。まあ、ハンターでも探索者でもお互い似たようなスキルを取ることができるが、より専門になる、みたいな感じかな!」

「うーん、でも、ジンくんはハンターになって欲しいんだよね?」

「そうだな、是非なって欲しいな!」

「わかった!ならハンターになる!ジンくんに責任取ってもらうね!」


 お、おう、なんか、グイグイこられたが、これはこれで悪くない。。むしろいいぞ!はっ、また視線が痛い。いや冷たいぞ。


「はいはい、責任は私が取ってあげるね、ジンくんは転職の間に行こうね。リンちゃんが怒ってるみたいだから、笑」

「別に怒ってないから、さっさと転職してきなさい!」


 これ以上怒りがたまらないように、急いで転職を済ませたジン達は迷宮攻略の為に進もうとしていたが、シアが5Fの転送陣を通ってない為、また最初からスタートしていた。

 そして、初級迷宮5Fまで前回より早足で来て、次の日からまた攻略を進める為に解散していった。



「よし!今日はボス戦まで行くぞー!」

「「「おーーっ!!!」」」

「おいおい、リンどーした?元気ないなー!」

「探索がうまくいきすぎて、信じられないのよ。」

「まあ、リンちゃんの気持ちもわかるけど、そこはジンくんだからって事で諦めたよ〜」

「そうね、ミーコの言う通りかもしれないわ」


 あれ?リンとミーコの見る目が、おかしいなだが、俺はそんな目で見られても辛くないぞ!



「っと、みんなはボスの情報は知ってるか?」

「わかんない!」

「そうか、大丈夫だ、俺が教えてあげるからな!安心してくれ!」

「やっぱりユキに甘くないかしら?」

「っ!  じゃあ、10Fのボスだけど、簡単に言えばゴブリンリーダー1体だけだな。そんなに強いって訳ではないが、俺たちなら余裕で倒せるだろう。だが、今回はある称号を狙う為にまずは俺が1人で戦うけど大丈夫か?」

「「「「称号!?!」」」」




 称号とは迷宮内において、その功績を認められた者に限り与えられるもので、称号にはステータスに影響するものや、特別な装備を獲得するものなどがあり、称号持ちとは強者の証拠でもある。そして、ここ初級迷宮10Fで手に入れられる称号こそ、アドバンで無我が最強になれた要因の一つでもあった。




「称号って、あの選ばれし者が獲得できるって言われてるのよ?そんな簡単に獲得できるわけないでしょ?!」

「まあ、リンの言いたいこともわかるから、とりあえずボスまでさっさと行こうぜ!」




 何か言いたそうなリンを無視しつつ、10Fへと向かった。

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最難関の迷宮攻略の報酬がゲーム世界への転生? てる。 @yugaueatari

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