『四天王最弱』って、絶対後付けですよね？

第３話 実は四天王最強だった玄武

　命からがら、這々（ほうほう）の体（てい）で組織へと戻って来た青龍（せいりゅう）、朱雀（すざく）、白虎（びゃっこ）の３人。

　早速四天王会議を開くも……★

青「豊田世梨華（とよた せりか）殺害の最大のチャンスを逃してしまった……」

朱「今ならまだ、消耗している世梨華を消すチャンスはある！」

白「はっ？　すみれ色（いろ）爆撃姫（ばくげきき）イオナと最強死神のオンシラユ・ルサンゼヨがいるのにか？　正直、あの爆殺姫（ばくさつき）イオナと遭遇《そうぐう

》して、命があっただけ、儲（もう）けものだろ？」

青「イオナに対して、送り込んだ暗殺チーム総勢50人で生きて帰ってきたのはたったの１人。それも、組織への伝言役として、生かされただけだもんな。生存率２％、実質は０％か……」

朱「もし今日も、助けに来たのがイオナだけだったなら、３人ともあっさり殺されてたに違いない。ルサ様、南様、様々だ」

白「玄武（げんぶ）なら、イオナやルサと戦えると思ってたのに、まさか世梨華に敗れるとは……」

青「俺達３人掛かりでも、玄武には歯が立たないんだぜ？　これからどうするよ？」

朱「俺、組織辞めたい……。イオナやルサと戦うくらいなら、まだ、組織の殺し屋に命を狙われる方が、返り討ちに出来る率が高いからさ」

白「ぶっちゃけ、この組織、もう終わりだろ？　俺達より強い奴がいないのに、これからどうするんだ？　あの世梨華ですら、回復したら、俺達３人掛かりでも、ヤバいというか……」

　その後、残った四天王３人は、揃（そろ）って組織を抜け、最強戦力であった四天王を失った組織は、間もなく解散したという。

　おしまい