異世界転生したら何故か捨てられたので,復讐しようと思います。

おぼろ

第1話

私は石崎愛莉いしざきあいり


どこにでもいる普通の高校生...のはずだった。


"はずだった"というのも、私は異世界転生してしまったのである。


いや,「である」じゃなぁぁぁい?!え,私死んだの⁈いつ⁈


…、っ思い出せない。


そんなまさかの展開を迎えた私は今…絶賛,運ばれ中なんです。。


普通どこかの貴族とか悪くても平民の家だと思うのだけれど…。


みるところに,馬車のようなものの中のようだ。


ガタッ


「わぁっ⁈」


その瞬間,視界が一転。私ももう高校生。こんな揺れで倒れるほど体感がないとは思えなかった。


そこで初めて,自分が赤ちゃんになっていることに気づいたのだ。


まぁ,そりゃそうだよね。さっきから妙に視線低かったもんね。


そんなふうに勝手に納得していると…


「ここら辺でいいっすかね?」


野太い男の声が聞こえてきた。


運転手…だろうか。私は呑気にそんなことを考えていた。


「いいだろ。どうせじゃ生きられやしねぇよ。とっとと捨てるぞ。」


さっきとはまた違う男の声が聞こえた。何やら物騒な会話をしている。


…あれ?赤ん坊って,ひょっとして私のこと⁈捨てられるの私⁈


ようやく気がついた私の前には既に2人の男がたっていた。そう,逃げることはもう不可能だったのだ…。


「はいはーい。大人しくしてくださいっすね。」


部下と思われる男が私を抱える。


「うぁぁぁふぇぇぇぇん」


もちろん私はそのまま抱かれてやるわけはなく,助けを呼ぶために泣き叫んだ。


高校生にもなってこうも泣き叫ぶのは精神に来るが仕方ない…。そう,自分に言い聞かせる。


私が夢中で泣き叫んでいると…


「おい,を使え。」


?あれって何…?


「え,あれ、っすか?でも,まだ赤ん坊じゃないっすか。。」


え,なになに…もしかして薬物⁈部下みたいな人だめぇぇぇ上司の言うことなんて聞くなぁぁぁ


「そんなお気楽な頭じゃ生きていけねぇんだよ‼︎早くやれ‼︎」


「は、はいっす!」


そんな私の気持ちは当然ながら届くことなかった。


部下の男は返事をすると荷物を漁り始めた。


まずい…けど,逃げられない…


赤ちゃんの体で成人男性から逃げられるはずもなく,部下の男から謎のスプレーをかけられてしまった。


な、なに…急に,ねむく…


どうやら睡眠スプレーだったらしい…


私,このまま…死んじゃうのか…な…


危険な状態とはわかっているものの,睡魔に逆らえず私は眠りについてしまった。。。

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異世界転生したら何故か捨てられたので,復讐しようと思います。 おぼろ @oboro2024

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