虹の八色目

水曜

第1話


昔々、ある村には美しい庭園がありました。その庭園には多くの花が咲き乱れ、その中でも特に美しい一輪の花がありました。その花はまるで虹のような美しい色をしており、人々はそれを「虹の花」と呼んでいました。


ある日、村には旅人がやってきました。彼の名前はハルで、彼は世界中を旅してさまざまな色彩を求めていました。彼は虹の花を見つけると、その美しさに感動しました。彼はその花を持ち帰り、自分の庭に植えました。


虹の花はハルの庭でも美しく咲き誇り、その美しい色彩は庭全体を彩りました。ハルは毎日その花を見つめ、その美しさに心が和みました。しかし、ある日、虹の花が突然色褪せ始めました。


一体どうしたということなのか。


ハルは心配し、花に水をやったり肥料を与えたりしましたが、花の色褪せは止まりませんでした。やがて、虹の花は枯れてしまい、美しい色彩は失われてしまいました。


ハルは悲しみに暮れました。彼は虹の花の美しい色を忘れることができず、毎晩その花を夢見るようになりました。ある日、ハルは夢の中で神秘的な声を聞きました。「色は心から生まれるものだ」


ハルはその言葉に気づきました。彼は色は外からやってくるのではなく、心の中から生まれるものであることを理解しました。彼は虹の花の美しい色彩が、その花が彼の心を豊かにしてくれたことを思い出しました。


大切なのは自分のなかの心の色を大切にすること。

それは七色に輝く虹がくれた八つめの色。

どんな言葉でも表現することができない。

人によって全く異なるもの。

自分にしかない。

自分だけの色。


ハルは再び庭に花を植えましたが、今度は美しい色彩を求めるのではなく、心からの喜びと感謝の気持ちで花を育てることを決めました。その庭は再び美しい花で満たされ、その色彩はハルの心の豊かさを反映しているかのようでした。


そして、ハルが年老いて亡くなったある日のことです。

彼の庭には「虹の花」が咲いていました。

それを見つけた誰かが、また自分の庭に持ち帰ったそうです。

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虹の八色目 水曜 @MARUDOKA

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