第25話 僕の過去3
「じゃあ、改めて。藤沢つかさ君だ、みんな仲良くしてやれよ?」
零から改めて紹介を受ける僕。
「よろしくお願いします。」
教室に拍手が鳴り響く。
どうやら彼ら9人は僕を迎え入れてくれるみたいだ。
どうやら一人は歓迎してくれなさそうだ。
「、、、ちょ、調子に乗らないでよね!私は手加減してあげてただけなんだから!」
あ、楓だったっけ、この娘強かった、、、正直あの不思議な力がなかったら瞬殺だっただろうな、、、。
「はいはい。みんな静かにしろー。つかさ席に戻ってくれ、授業を始める。」
「あ、はい。」
そう返事をし、僕は教室に用意された席に座る。隣の席は、、、
「な、なによ。どうせ弱かったとか思ってるんでしょ?」
「いや、そんなこと、」
「いいわよ。慰め用途なんてしないで、惨めになるわ!」
「あ、うん、えっと、、、」
そんなことを言われ、反応に困っていると、
「おいつかさ、楓、仲良くなるのはいいことだが、授業をするから聞いてくれ。」
と零に言われた。いや、仲良くはないが、、、と言おうとした瞬間。
「仲良くなんてありません!!」
突然楓が椅子から立ち上がり、叫んだ。
「あ、そう。でも授業はしたいから静かにしてくれ。」
と言われ、冷静になったのかみんなの視線に気が付き顔を真っ赤にして座った。
「、、、すいません。」
「うん。わかればよろしい。では授業を始める。」
静かになった教室を確認して零が話し始める。
「では、今日は【ブラスタルバース】について教えていく。みんな知っているだろうが、つかさは元一般人だから知らないんだ。知っている人は復習だと思って聞いていてくれ。では【ブラスタルバース】とはなにか。簡潔に言えば常人を超えた能力が複数の人に発現する事象のことだ。」
、、、なるほど俺みたいな人間が複数発生する事象か。
「【ブラスタルバース】は過去に二度発生している。二度目はみんなも知っているであろう一年前の大災害のときだ。突如として世界各地で大地震、大津波、大噴火、山の崩落に都市の消失、たったの2日でアジアの一部が砂漠化などなど異常気象や自然災害と思えない事態が多発。国際緊急会議が行われ、地球の寿命の示唆と温暖化対策の不十分が挙げられたが、対策は浮かばず、原因すらわからなかった。そんなときに、日本の陰陽師の総帥、【安倍家】から政府へ向けて連絡が入った。
『妖王が確認された。』と。
裏社会を仕切っていた【日本陰陽師協会】の会長、
うん。わっかんねえ。なに?陰陽師なんかいたの?現代日本に?てか
嘘やったんかい。と悶えていると、
「あ、つかさなにか質問ないか?」
と零が声をかけてくれたのでここぞとばかりに質問を投げつける。
「あ、ならまず先生。
「あーそれはな、人類共通の敵って認識で構わない。妖王っていうのがそいつらを統率し、この世界を支配しようとしているらしい。まあ、いままではそこまでいなかったから陰陽師だけで防いでいたが、ここ数年妖王が姿を見せたんだ。そのせいか、
「なるほど、では災害級?とはなんですか?」
「ああ、階級だな。
といい先生はパネルらしきものを黒板に貼る。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
4級:人間に一切害はない。
3級:人間に直接的害はないが、
念力等を持つことで、
ポルターガイストなどを
引きおこす可能性あり。
2級:人間に直接的害があり、瘴気を振りまき、
人間を噛みつく、殴るなどで攻撃する。
1級:一般人が出逢えば1秒の猶予もなく
即死する。討伐する際は、二級以上の
陰陽師が10人以上必要である。
特級:その瘴気に当てられれば
辺りの人間は死に、陰陽師でも二級以上
でないと攻撃を回避することが難しい。
二級陰陽師が束になって9割の
犠牲者をだしてやっと勝てるほどの強さ。
災害級:一つの攻撃が災害を呼ぶほどの個体。
災害級の
束になってやっと勝てる強さ。
ここから知性を持ち始める。
伝説級:伝承が強く残っており、
それらに対しての人間の恐怖
が生み出し、その感情によって
強化された存在。
一級陰陽師が束になっても
勝てる確率は5%もない。
討伐時には確実に特級陰陽師が
2人以上いる必要がある。
神代級:討伐例0件。観測数1。
当時の生き残りはたったの2人。
すべてのデータが少なく、
観測されたのは一体のみ。
その一体も行方不明。
ここ1000年は観測されていない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なるほど。これが
てかなんだ?災害級って一撃で災害呼ぶの?やばくね?
てかそれ以上に神代級ってなに?一回も討伐されてない?
でたら終わりじゃんか!てかこれで妖王の側近?
舐めてるの?人間を舐めてるの?勝てっこねえじゃん!
「で、では先生、日本は
うろたえながらもまた質問を投げかける。
「ああ、そうだな。まず、日本が地震、津波、火山の噴火などなど災害大国であることは知ってるよな?」
「え、もしや、、、」
まさか、それって
「それは
「ま、まじかぁ」
「そして、
『むかーしむかしそのむかし。ある日、伊勢にいた神官が天之逆鉾に誤って触れてしまったという。触った直後天之逆鉾は光だし、天にむけて天之逆鉾が放たれたとさ。
その日のうちに日本中で大災害がおこり、それらはすべて
『服をぬえ、札を作れ、それに呪を唱えよ』と。
そしてその一家は
あ、ここでの札は紙じゃないぞ。まだ紙は希少だったためか、木簡だったらしい。
続けるぞ〜。
『するとなんということだろうか、その木簡は光だし、日本各地の
といった形だ。つまり、その
なるほどな、にしても天之逆鉾、、、
「先生、天之逆鉾ってあれ今はレプリカですけど、実際の刃はいまだどこかを転々としていたとWakiにかいてあった気がするんですけど、このお話だとその辺りがおかしくないですか?」
「あ?ああ、それね。陰陽師が回収したよ。平安時代の有名人。一般人でもよく知る陰陽師。安倍晴明様が伝説級を単身で討伐した際、その手に持っていた鉾こそ天之逆鉾だったらしい。それを今は陰陽師協会が厳重に管理しているよ。」
そうなのか、なら安心だな。とはならない。
安倍晴明。やっぱ安倍家ってその家系だったかあ。
「先生、私からも質問してよいですか?」
ん?あれは、、、たしか序列7位の井上霞さん?だった気がする。
「ん?いいぞ。」
先生がうなずきながら許可したことを確認すると彼女は喋りだす。
「その、そんな強い札があるなら今も使ってしまえばよいのではないのでしょうか?」
確かに、それはそうだ。一気に
「ああ実はな、その札の文字が何だったのか、それはわからないんだ。その一家どころか、天啓をうけた男でさえ何を書いたかを忘れてしまったそうだ。」
なるほど、忘れたか、、、もしくはなかったか
「わかりました。ありがとうございます。」
そういって彼女は座った。先生はそれを確認し、
「じゃあ次に一度目の【ブラスタルバース】についても話していく。」
と言った。
転生した最強ハピエン厨は勇者を助けたい 染々蜆 @shijimisimijimi
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