2 当時の『恋人』
「おっと」
忘れるところだった、と思いながら、
立ち上がったブラウザの画面に固定化されてるタブは、小説投稿サイトだ。
そう、今の
webへの小説投稿。ひいては小説の執筆である。
だから、仕事の日でも、必ず一回はパソコンを開く事を日課としていた。
社会人の創作は、一気に時間をかけるより、小さな時間を積み重ねるものとはよく言ったものだ。
「おあ、なーんか、また前の伸びてる? 脳焼かれる快感に目覚めた同志が増えたか……」
とはいえ、
書籍化、コミカライズなんて夢のまた夢の雀の涙ではあるが、そこは割とニッチなところを攻めてるからだと理解もしている。
なんなら、
「まあ、新たな扉を開いた同志には、ようこそ……とだけ思っておくか」
だが、しかし、
倫理が
その罪悪を
そして、題材が題材
こればっかりは個人の思考と
と、そこまで考えてから、脇に置いた
「……知られたら、ヤバくね?」
あの母親がメンツ立てろ、とこっちのケツを容赦なく感情というバットで叩いて来る限り、一度は会わねばならないとしても、
まだ隕石が降ってきて死ぬ方が確率が高かろう。
というか、web小説はまだしも、この分野、女性で同志なんて、そうそういないのでは。
そも、題材的にエロティシズムがめちゃくちゃ関わる時点で、大体の女性は拒否感を示すか、一線を引くだろう。
まして内容的には、ドン引きにドン引きするのが目に見える。
いや、官能小説の
「……俺になんか
断ったら断ったで、母親があんたねーそんなだから、などと言ってくる未来が予想できるが、趣味の自由は心の平和! だからこそ、それが一番大事! 、と
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