第2話水戸黄門
「格さん、ちょっとそこの茶屋で休ませておくれ」
白ひげの老人が言った。
「御隠居、今回は急ぎの旅路にて、夕方までには宿へ行かねばなりません」
「冷たい事言うなよ!ね?助さん。休もうよ」
「御隠居、半刻前に休んでいるではありませんか」
「このワシを誰だと思ってんの?」
「しょうがない。休みましょう御隠居。お茶飲んだら直ぐに出立ですよ」
「話しが分かるねぇ、お銀」
一行は、茶屋で団子を食べていた。
その時だった。
「誰か〜お助け下さいっっ!」
「御隠居、これは助けなければ」
「いい、いい、助さん。ワシらが出たら話しが大きくなるから、見ちゃダメ!」
「さぁ〜、小娘。お前の親父の借金のかたに働いてもらうぞ。それとも、バテレンに売りさばくか?」
「どなたかお助け下さいっ!」
「格さん、行くぞ」
「おぉ」
「待て待て、行くな。無視しなさい!」
「御隠居は、ここでお休み下さい」
助さん格さん、お銀は小娘を助けに行った。
大乱闘の末、騒ぎは落ち着いたみたいだ。
そこへ、黄門様は現れた。
「ええい、静まれ、静まれ。この紋所が目に入らぬか!ここにおわする方を誰だと心得る。恐れ多くも先の副将軍、水戸光圀公なるぞ。頭が高い。控えおろう」
「格さん、そんな印籠目に入るかよっ!」
「このジジイをやっちまえっ!構うこたぁねえ」
人数が多すぎて、助さん格さんお銀では御老公を守れなかった。
事が済むと、御老公は鼻血を流していた。目の周りには青あざ。
「だから、言ったでしょっ!無視しなさいって!」
だが、小娘は助かった。
格さんが借金5両を渡したのだ。
終劇
お笑いのネタを文章にしてみる 羽弦トリス @September-0919
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