あとがき
あなたは〈否定〉と聞いて、良いイメージと悪いイメージ、どちらを思い浮かべるでしょうか。
きっと後者だと思います。自分の好きなものや考えを否定されることを、嬉しいと感じる人は少ないのではないでしょうか。
かくいう私も、毎日のように降りかかってくる不条理を、否定してはいけないと、なんとか肯定して受け止めなければと必死でした。それが、私にとって〈蔦〉のひとつだったのだと思います。
そんな中で、私は「否定は、必ずしも悪いものではない」と感じさせてくれる人に出会いました。
その人はとあるアーティストで、今は世間でも有名な部類に入る方だと思います。作中の〈旅人〉のモデルでもあり、執筆中も、よく曲を聴いていました。
彼の歌詞に触れるたび、私は自分を縛る蔦の多さを、不条理に対して「こんなことがあってたまるか」と、真っ向から否定して立ち向かう強さを知りました。
もちろん、否定は上手く使わなければ自分を傷つけてしまいます。このお話の剣のように。
それでも、自分を縛る様々なものと上手く共存して生きていく世界は、とても息がしやすい場所になっていると思います。
どうかその光が見えるまで、あなたには生きていてほしい。
このお話は、そんな〈祈り〉を込めて書きました。
ここまで読んでくださったあなたに感謝を。
二〇二二年七月十四日 白木咲夏
ivy 白木 咲夏 @Saika-Shiraki
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
実体脳内会議/白木 咲夏
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 3話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます