奴は異世界転生したかもしれない

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　俺だけが体操服だった。

「何かあったんか？」

「田んぼにダイブした。勇者を見送った」

　めちゃくちゃヒステリックに怒鳴り散らした先生にデストロイフレアは使えなかった。

　異世界転生していたら、俺は絶対魔法使いになった。

　だから鳩は勇者になったんだろう。

「帰って来たら俺を眷属にしてくれないかなぁ」

「何の話？」

「異世界から勇者の帰還を待つ、それだけさ」

「ばっかじゃね～の」

　チャイムがなった。

　昼休憩が終わった。

「俺達の戦いはこれからだ」

　とりあえず数学を戦おうじゃないか。

「今日小テストだってよ」

「俺は『逃げる』を選択した」