第4話

「つまり、あの時は試していたってことですか?」


「そうですね。それもありますが、私もじかに貴方様の勇姿を見たくて、つい脅すような感じで迫ってしまいました」


「そ、そうなんですね」


いや、まじで怖かったよ。つか実際つまり国のトップの連中だし、実際おっかない人達なんだけど・・・


「お兄ちゃん、あの時私を助けようとしてくれてありがとうね」


「兄だから当然だよ」


「兄だからかぁ・・・ねぇ、お兄ちゃん」


「どうしたの?」


「もうすぐで、私は妹じゃなくなるかもよ」


「え、どう言うこと!!」


「だって私は正式に第一王女になるんですよ」


「え、あ・・・本当に??」


「本当です」


「いや待ってくれよ!!そんなことを急に言われても・・・春・・・俺は春ことを兄としてこれからも一緒に居たいよ」


「・・・そうだよね・・・ねぇ、お兄ちゃん」


「何?」


「私を王女様としてお兄ちゃんと一緒にこれからも一緒に居ていいかな」


「えっ??・・・うん、いいぞ。それで一緒に居られるなら」


「ありがとう、お兄ちゃん!!じゃあ、そのこれからの新しい家族との約束として、これを付けてほしいの」


指輪・・・


「わかった。どこに付ければ良いんだ?」


「薬指」


「・・・わかった」


「あ、待ってお兄ちゃん私が嵌るからね」


「わかった頼む」


そして、義妹に指輪を嵌めてもらう。なんと言うか恥ずかしい。流石に義理とはいえ立場とかも特別とはいえ、薬指に指輪を嵌めてもらうのは


「お兄ちゃん、私にもお願いしていいかな」


「わかった」


そして、恥ずかしいけど、嵌めることが出来た。


「あ・・・ありがとうお兄ちゃん」


春は涙を流す。


なんと言うか格好もドレスだし、いつのまにかセバスチャンもいなくなってるし、まるでプロポーズだ。


「・・・じゃあ、これで私達これからもずっと一緒だからね」


「あー、当然だ」


この時俺は知らなかった・・・と言うか俺だけ知らなかった。これは普通にプロポーズであり、


世間では同時に王女様の婚約が発表されたことに・・・


これもまた知らなくて、俺は国から特別に情報を一部隠させれる動きをされていたことも知らなかった。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

俺を嫌っている義妹が実は女王様の血筋だったらしい。権利をしようして色々して 激 辛 @eaconnn

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ