出張お土産

川向こうのジェロ吉さん

第1話 仙台のお土産!

頭が痛い、全身も痛い。


やはりベットに縛られて、妹に何かをされている見たいだ。


「全くコイツは重いよ、何処かに捨てて行くかい妹よ」

俺は何故か二人に引き摺られている、何時もの風景の中でだ!夢じゃ無い。


「二人とも待ってくれ、引き摺られて体が痛い、ヘルプ待ってくれ!」

俺の言葉に二人とも止まってくれる。

「背中が痛ぁい、なんでこんな状態なんだ?」


俺は二人に聞く、すると二人は答えてくれる。


「アンタ覚えてないの、妹ちやんが迫ったら3階の階段から落ちたのよ、気を失ったから担げないので引っ張ってきたのよ」

「そうそう大変だったんだからね、お兄ちゃん」


俺が悪いのかよ、向かって来たのはお前だろう妹よ!


「ほら起きたのなら、家にとりあえずは帰るよ」

「お母さんお土産買って来たかな?」

俺は服を叩いて立ち上がる。


「そうだったね、出張の母さんが帰る日だったね、なら今日は帰ろうよ」

三人で帰ると、鍵は空いていた。


「ただいま〜、お母さん帰っている?」

妹の声に奥から声がする。


「今は着替えているのよ、お土産有るけど少し待っていてね」

お母さんの声を聞いて、俺は二人に言う。


「俺も風呂でシャワーを浴びてから、着替えて来る」

そう言って、風呂場に直行する俺。


シャワーを浴びて着替えてリビングに行く。

親子三人で、ニコニコ話し合ってる。


「お帰りマサシ、なんか大変みたいだったね」

「そうでもないよ、母さんも出張ご苦労様です」

たわいの無い挨拶の後、お母さんは袋からアレを出す、俺たちが好きなお母さんの故郷仙台の名物だ。

本当に昔からあなた達は好きよねこれ、何処に行っても東京駅で買って来てねと何時も言うから今回もこれよ。


出てきた箱の名前は仙台のお土産ずんだ餅!

出てきた瞬間皆んなが目を輝かせる。


「なら言うよ、待って待ってお姉ちゃんフライングは駄目よ」

母さんの言葉で姉の動きが止まる。


「良い言うよ!取り敢え、ずんだ餅」

母さんの号令でずんだ餅を取り合う俺達!








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