雨の日ある日
すみはし
雨の日ある日
あぁ憂鬱な一日が始まる
朝なのに薄暗い天気と酸性の湿気
白いビニール傘引っ掴んで慌てて家を出るんだ
天気自体は嫌いじゃないけど
人生に影響してくれるなよ
夜になれば余計にうるさい空の音
人の声をかき消してくれるからいいや
深夜に光るパチンコ屋とコンビニ
座り込んで煙を吐く蛾たちを横目に
廃棄される前の肉と発泡酒
何年前かも忘れた財布
レシートと名刺ばかりが目立って膨らんでる
黒い取っ手を引っ掴んでさして歩く
一回り小さいこれは誰のものだろうな
ぼんやり考えながらまた
短い運命と付き合っていく
人付き合いもきっと変わらなくて
気づけば入れ替わっていて
手に入れては無くして新しく連れ立っていく
ときどき無くしたまままぁいいやって
濡れながら歩く
雨の日ある日 すみはし @sumikko0020
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます