何がどう転んでも幸せにしかならない三組のその後

もうびっくりしましたね。
軽い気持ちで読みに行ったらね、なんか、語彙をどこかに落っことしてきたみたいで。いまちょっと探してるところなんですよ。なんていうの、目からうろこが落ちることってあるじゃないですか、コンタクトみたいに。どうやらあんな感じでぽろっと落としちゃったみたいで。

全然見つからない。
そのせいで、もう「ぎゃあああ」とか「わぁぁぁぁ」みたいな、何らかの鳴き声みたいなやつしか出て来ねぇの。これは由々しき事態。

こちらは、前作の――甘酸っぱくて甘酸っぱくて、そういやあの駄菓子のすもも漬けって、あれ汁までキュッと行く?それとも諦める?ってレベルの甘酸っぱさというか、いやもうあれは甘酸っぱくはねぇか。私さっきから何書いてんだ。とにもかくにも、こう、ほっぺがキュッてなる甘酸っぱさっていうのかな。カルピスを弱めの炭酸で割ったみたいな、そんな爽やかな青春ドラマである前作の続きでして。

こりゃもう死者が出るぞと、もちろん死ぬのは私だぞと、恐々としながら読んでいたんですけど、想定通り、何度召されたかわかりません。『青春』と呼べる時期は終わり、大人編であるはずなんですけど、なんでしょうね、このそこはかとない『青春』感。

私にないものです。
私の辞書に載ってねぇやつ。
私の辞書、『不可能』って言葉はバリバリ載ってるんですけど、どうやら『青春』って載ってないみたいで。ごめんな、私のナポレオン。お前の人生に『青春』の二文字はねぇんだ。

もう語彙が一向に見つからないものですから、こんなよくわからないレビューになってしまいましたけど、これがもう読了直後の正直な感想なのでね。もうそこはぎゅっと目を瞑っていただきたい。

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