あなたは今日も、なにかの奴隷
ゆきのともしび
あなたは今日も、なにかの奴隷
板を置いて 外に出る
中学生までの私は これが日常だったのだっけ
いつからだろうか
小さな板を持ち歩かないと
不安になり始めたのは
なにかにしがみつかないと 生きていけない
友人の近況
職場の人間 能力
狭い世界の動き
己の 能力?
能力は決して ひけらかすものではない
拡散するものでもない
いつからだろうか
自分のみた景色や
思想を
誰かに伝えないと気が済まなくなったのは
たとえ戯れであったとしても
その先に なにか善くないものが紛れ込んでいるんじゃないか
夕暮れを歩く
遠くのほうで 淡い光を持った スカイツリーがみえる
わたしはそれを見て 安心する
だいじょうぶ
だいじょうぶ
だいじょうぶ
雨どいを閉める音が聞こえる
空気が 一日の終わりを 呼びかけようとしている
鳥は 木々にとまって 闇を迎える準備をしている
ほら そんなものにしがみつかないで
遠くをみてごらん
日々
生まれては死んでを
繰り返す
あなたは今日も、なにかの奴隷 ゆきのともしび @yukinokodayo
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