朝、布団から出て、パジャマのままスマートフォンを手に取る。
LINEをひらき、Gmail開き、カクヨムを開く。
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こころの奥で、なにかが落ちる。
ああ、こんな世界があったのか。
どんな道のりで、わたしのことばにたどり着いてくれたのかはわからない。
どんな気持ちで、コメントを書こうと、指を動かしてくれたのかはわからない。
ただあなたが、書くという行為が好きなだけかもしれない。
でも、少なくともわたしは、わたしのことばをみつけ、それをあなたの時間を使って読み、脳を動かし、ことばを考えてくれたというその流れが、ありがたくて仕方がない。
こんな瞬間が、道端にもっと落ちていたのなら、自ら死を選ぶひとは少なくなるんじゃないのか。
それとも、こんな瞬間はめったに起こらないからこそ、きらめいているのだろうか。
わたしのために、買った野菜を、目の前でレジ袋に詰めてくれている。
どういう気持ちで、それを眺めていたらいいのだろう。
決してそれは、当たり前のことではない。