私の友人の彼氏がBL主人公な件について
@hamakinosukima
第1話 BLゲームの主人公
「げ、友達って悪役のはなこかよ」
良く行動を共にしており幼いころからの仲である花咲 百合子(はなさき ゆりこ)が紹介したい人がいると頬を染めながらも言ってくれたのは先週のこと
私だけではなくグループ全員に向けた言葉、すなわち私こと城野 華子(じょうの かこ)と生粋のツンデレっ子間宮 愛羅(まみや あいら)。そして、幼少期から一貫校としている我がサチアーノ学園では珍しい分類に入る途中入学である白瀬 真耶(しらせ まや)の3人に向けての言葉だったが生憎習い事で予定は埋まってしまっている愛羅と突然バイト先から呼び出しがかかってしまった真耶は来られなかったので私だけでもと向かった通いなれた喫茶店の奥
百合子と私で紹介したい人と言われている百合子の彼氏を待つこと数分。トイレに立った百合子と入れ違いのように入店してきた少年が私を見ていった一言が上記である
短髪の黒髪が四方八方に跳ねておりくせ毛なのだろうかどことなく元気そうな印象を与える少年だが顔立ち自体は目が大きくまつげも長い可愛らしい顔立ちをしていた。それこそウィッグを被るだけでも女装していると錯覚するほど甘い顔立ちであり、体格自体も幼い…すなわち、私よりも身長が低そうだった
そんな彼はこれからを見越してだろうか大きめの制服に身を包んでいたこともあり、近所の未来高校であることが伺える
これからの成長を見越して大き目の制服に身を包んではいるものの身長は伸びなかったんだよな…
何故見ず知らずの少年に悪役と呼ばれなくてはいけないのか、しかも名前まで間違えた彼に不快感を覚えるより先に感じた言葉に酷い違和感を覚える
まるで私が彼の将来を知っているかのように…
「なずくん!よかった、来てくれて。こちら、水川 薺(みずかわ なずな)くんって…どうしたの?かこ、具合悪い?」
思わず頭を押さえた私の背後から鈴の転がるような明るくて可愛らしい声が聞こえる
見るとトイレから出てきた百合子が少年に向かって駆け寄りにこやかな笑顔で私に紹介しようと振り返ったのが視界に移るが心配そうな声に反応できる暇が私にはなかった
薺、お前のことが好きだ
赤髪を逆立てたピアスを付けた青年がニヒルに笑いながらネクタイを引っ張り目の前の少年に告白する
なずくん、どこに行くの?
長い水色の髪を一つに纏めた青年が目の前の少年の後ろから覆い被さってそんなことを問いかける
薺、俺の傍にいろ
黒髪で眼鏡の几帳面そうな青年が目の前の少年を後ろに庇い誰かと戦っている
薺せんぱい!僕と一緒に帰りましょう?
桃髪の少年が目の前の少年に可愛らしい笑顔を浮かべて腕を組んでいる
ありがとう、薺くん
喫茶店のエプロンを付けた大人な男性が柔らかい笑顔で目の前の少年に微笑む
頭の中にスチルが思い浮かんでは消える
水川薺
その名前はBLゲームの主人公の初期設定の名前だった
そして、最初の思い浮かんだ赤髪の青年は赤木 護(あかき まもる)
私の婚約者なのだ
「悪役って…BLゲームの?」
頭を押さえつつも小さくつぶやいた私の言葉は心配する百合子には届いていない様子だったが
目の前の少年が目を見開いたのが分かった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まずは様子見投稿のため反応良ければ美醜逆転第一章後に続きを書く予定です
私の友人の彼氏がBL主人公な件について @hamakinosukima
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます