連射式魔銃について
ニック魔道具シリーズの、第二作品目の魔銃として、国に登録されている。
見た目はひたすらにゴツく、鈍器としても使えそうだが、耐久性が心配なのでおすすめはしない。
銃口は大きく、拳大の物ならなんでも武器に出来そうだ。
銃口の奥は、背負ったタンクに転送魔法で繋がっていて、引き金を引くと発動して、タンクから魔種が送られてきて、そのまま加速装置に乗って撃ち出される。
精度は連射式なだけあり、数打ちゃ当たるの低精度だが、圧倒的数の暴力で、精度など関係ないほどの弾幕を張れる。
比較的大きなタンクで、身長156cmの僕よりも少しちっちゃいほどである。
この大きさのタンクに魔種を詰め込むとなると、かなりの重量になりそうだが、タンク自体に重力魔法が掛けられていて、ほとんど重さを感じさせない。
この魔銃はいろんな魔法が随所に掛けられていて、作者曰く「きっと、今回のように魔法頼りの魔道具を作るのはこれが最後でしょう」と、そして第二作品以降の魔銃は魔法や魔力を使う必要がほとんど無い物を作ってきた。
一見この魔銃は魔法を数種類使っているので、魔力の少ない僕では扱いきれないと感じるところがあるが、タンクの上部と魔銃本体の
魔蔵箱から各種魔法陣に魔力を通すには、大抵は魔蔵箱に溜まった魔力を操り、陣に通すのだが、魔道具の在り方として、魔力が使えない、または魔力の総量が少ない人向けに作られている物が多い為、魔力を操る必要を極限まで無くす必要が出てくる。
その為、ほとんどの魔道具作成に用いられるのは、
魔糸とは、マジックシルクウォームという、小さな虫の魔物の糸の事を言う。
これを用いて魔法陣を編み、魔蔵箱と繋ぐと、魔力が魔法陣に流れ込み、魔法が常時発動する仕組みである。
しかし、これで完成にすると、無駄に周辺の魔力を消費してしまう為、引き金を引いた際にしか魔力が通らない細工を施してある。
タンクの方も同じで、魔蔵箱の横に付いたレバーを逆方向に倒さないと、魔力が通らない仕組みになっている。
弾を充填する方法は、タンクの横に取っ手があるので、それを引っ張ると横が開いて、そこから魔種を流し入れるというもので、タンク一つで40~50個の魔種を使う為、連射式なので適当にばら撒くというのは、経済的に危ないならやらない方が良い。
自分は魔種を栽培していて、それなりに収穫できているので、弾に困る事は無いと自負している。
魔種の大きさや形は千差万別で、アルテンさんが使う武器は、比較的小さな魔種が使われている。
魔種の大きさや形を整える為には、魔種が枝から生えて来たその時に、作りたい大きさや形の何かを被せれば良い。
その何かは、大抵は木で出来たものを使用すると、その形になりやすい。
だが、それらは全て手作業でやらなければならないので、オーダーメイドの魔種などは、かなり高価なものになってしまう。
しかし魔種の特徴に、拳大まで大きくなったら、その成長が止まるというものがある。
それにニックは注目して、銃口を拳大にまでしたと思われる。
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