ココの「ほけんしつ」は「ささくれ」の痛みに向き合う勇気をくれる

「ささくれ」というテーマで、きっと胸に突き刺さる物語を多く出会える。そんな予感がありました。

そのなかで、この作品は突き刺す痛みと。
「がんばれ」とは言わない優しさと
そして「ささくれ」より痛い現実の「ささくれ」にむき嘔吐した主人公の感情の揺れ。それが、淡く優しく、丁寧に描かれています。

世界は思った以上に優しくない。
この世界だって、それは一緒。

だというのに、文体の優しさに救われて。
そして前を向くと決めたラストが、容赦なく染みこんできて――。

多くは語りません。
2362字。
堪能してください。

きっと、明日から。
誰かに優しくしたくなる。