踏みにじられた乙女の純情

バルカン砲トーク

　あのですね聞いてくださいよ皆さん私の親戚というか従兄弟（いとこ）に３歳年上のお兄さんがいるんですよぉそれでその従兄弟のお兄さんと私は幼い頃はそれはそれは仲が良かったのですどれくらい仲が良いかと言いますと大きくなったらお兄さんのお嫁さんになる的な発言をしてて正直に告白しますと未だに私はそのお兄さんとなら結婚してあげてもいいと思っていますし結婚したいなと思わなくもないというかなんというかえへへへへちょっとそんなに見つめないで下さいよ恥ずかしいじゃないですかそれでですね先日そのお兄さんのうちに遊びに行ったんですよぉそのお兄さんは三つ歳上だから大学の一年生なんですけれど大学生になってもかっこいいと言いますか素敵と申しますかそれでその時のことをお話する前に幼い頃のことを話しておかなければなりません聞くも涙語るも涙のこの物語語ってやろうじゃありませんか止めてくれるなおっかさんの心境ですよそれでですねこれは私が５歳か６歳の頃のお話でして当時私は宝箱を作ったんですよぉ確かクッキーの入っていた金属製の細長い箱で金の折り紙にたからばこって書いてセロテープで貼り付けた今考えたらすっごい雑な作りなんですけれど小学校に上がる前の幼い私の仕業（しわざ）なのでそこはご容赦願いたく存じますですのそれでその宝箱をお兄さんも喜んでくれてですねこの宝箱は二人の思い出を入れることにしようって言ってくれたんですお兄さんは当時から写真を撮るのが好きで私を撮ってくれたり私がお兄さんを撮影したり二人で一緒に写ったりした写真をその宝箱に収めてくれたんですねそりゃあもう大感激ですよお兄さんも私のこと好きで二人の思い出を永きに渡って保管しようってんですからねお兄さんは写真好きが高じて中学高校大学と写真部に所属した＆現在進行形でしてるんですがそのきっかけは私との思い出作りにあるのですよ間違いありませんねそれで先日の話に戻るのですがお兄さんはまだ帰って来てなくて私手持ちぶさたじゃないですかそのときに宝箱のこと思い出して押入の中を探してみたんですするとあったんですよぉお兄さん私との思い出を大切にしてくれてたんだって感激してしまって押入の中から引っ張り出して蓋（ふた）を開けてみたところずーんとんでもないものが入っていたんですわかりますかわかりませんよねにゃんにゃん写真ですお兄さんと恐らくそのカノジョさんの裸でいちゃいちゃしてる的な写真がいっぱいおっぱい入ってましたホントにカノジョさんのおっぱいとかお兄さんのｵﾁﾝﾁﾝの写真も入っていたんですよぉお兄さん自分で現像出来るからそういう写真も大丈夫なんですよ私の方は心理的ダメージで大丈夫ではありませんでしたがまあカノジョさんがいるのは仕方がないですお兄さんかっこいいしお兄さんと私は恋人同士だった訳ではないですからねでもなんでよりによって私のあげた宝箱にそんな写真を保管するんですかおかしいですよおかしいですよね乙女の純情が踏みにじられた気分ですいえ現実に踏みにじられました