【loading universe】white rebellion

@aotchi

始まり

prologue

まだ寒い冬の月、凍てつく風はノースタリアの地を覆いつくす。


小麦畑に白いベールが降り、一面には銀世界が広がる。




 世界が混沌に包まれたのは19年前だ。隣国が戦争により大地を燃やしている最中、空か宇宙の狭間はざまぐらいに時空の裂け目が現れたのだ。それはおまけ程度であり問題は、謎の生命体が地球に侵略をし始めたのだ。


 星暦2100年にこのアクセルとも呼ばれる惑星に幾つもの空間のゆがみが生じ、(正式名称は[comet beast/彗星獣すいせいじゅう])と命名された怪物がこの星に進行してきた。世界中の国は協力してコメストに対抗するために戦い続けてきた。

 それは最北端の島国であるノースタリアも例外ではなく、ノースタリアの上部にある北極海からもコメストが進行してきた。当時は海上で撃退してきたが、それは数年しか持たず今は島の中央である場所に防衛網ぼうえいもうが敷かれている。というよりも、ノースタリアの海軍は優秀だが防衛に苦戦した。それは、時空の歪みが島の北端にまで浸透してきたからだ。

 時空の歪みは大きな裂け目を中心とし、周りの時空を歪ませ幾つもの点を作る。そして北極海にある時空の裂け目は現在確認されている3つの内の1つである。


 ノースタリアの防衛網を海上から島内部に変更したと同時に『レッドライン』と呼ばれる同盟。というよりも、どこかの経済学者の言葉を借りればに属することになった。経済的・政治的の統合を目標に掲げるレッドラインだが、時期など複雑な問題により統合は不完全であり、ノースタリアの今の状況は同盟と言った方が正しいだろう。

 また、島国であるノースタリアでは陸軍が他国に劣るのは明白であり、宗主国であるスプライト帝国とクロム公国から旧式の技術提供が命綱であり、状況はかなり悪い。

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