第66話
一方、葛城山でも、都で起きた騒動を知り、
「
「はい。叔父上」
「兄上、どうかご無事で」
葛城山では、これからの作戦を練る。主導するのは
「物部はいずれ、この葛城山へ攻め込むだろう。我らはここで迎え撃つ。敵の数は未知、こちらの数は少ない。そこで、敵の裏をかき、奇襲する。ここへ攻め込むのはいずれも術者だ。山へ入る者に幻術をかけ、惑わし分散させる。幻術を得意とする者にこの任務を与える。しかし、敵も術者。幻術がかからぬ者もいるだろう。むやみに攻撃してはいけない。幻術をかける者、そして、敵を観察し、状況を把握する者、そして、彼らを守り戦う者。少人数で組を作り行動する」
「人員の選出は任せる」
「来る頃だと思っていた。さあ、どうぞ」
と
「では、
と
「これで良いか?」
「聞きたい事がある」
と前置きし、
「骸を傀儡として操る術には、どのように対抗すればいい?」
兄弟たちの骸が傀儡として操られ、自分を殺した過去を思い出し、苦しそうな表情で聞いた。それを、心配そうに隣で
「そうだね……」
あの術は、元々、そのような恐ろしい事に使うものではない。戦で多くの者が命を落とし、その骸を故郷へと移動するために、骸を歩かせる術。それを、先の大戦で物部氏が人の命を奪うために使ったことは、非常に嘆かわしい。もし、
と、
傀儡術に対抗する手段として、幾つか方法がある。
傀儡術を使う者を斃せば、術は解ける。しかし、多くの傀儡を操るには、術者も多くいる。そのすべてを斃す。
傀儡に呪符を張り付け、動きを止める。
傀儡は日にあたると焼けて灰になる。
傀儡に呪符を張り付け、こちらで傀儡術をかけ、傀儡同士を戦わせる。
それを聞いて、
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