第49話
翌朝、
「
「
と
「
「はい。もう大丈夫です」
と
「お食事をお持ち致しました」
と言って、部屋の入口に膳を置いた。
「うむ、ありがとう」
「
と言って、
「
昨日、遠路を歩き、足を痛めたのだと知ると
「足を見せなさい」
と言って、服の裾を捲り、
「こんなになっていたのなら、どうして俺に言わなかったのだ? お前を背負って歩くことも出来たのに」
「私は
と
「分かった。けれど、お前は俺の大事な妻だ。お前が傷つくのは俺も辛い。だから、もう傷つかないで欲しい」
そう言って、
「さあ、頂こうか」
支度を済ませ、
「温泉はどのあたりにある?」
「あちらの方向に、十町ほど行くとありますよ。温泉の傍には建物があります。行けば分かりますよ」
と教えてくれた。
「ありがとう」
「
と
「あそこだな」
「神様が降臨なされた!」
と平伏した。
「いや、俺は神ではない。仙人だ」
と笑いながら言って、
「顔を上げて、俺たちは温泉に浸かりに来た」
と言葉を続けた。
「そうでしたか! 仙人さま、どうぞ。この小屋の中で服を脱いで、奥へ行けば温泉があります」
と男が案内した。
「うむ。ありがとう」
「俺が脱がせてやろう」
と言って、
「いえ、自分で出来ますから」
と頬を染めて言った。
「そうか」
「
「
と笑みを向けて
「あまり見ないで下さい」
「
「
「困ります……」
と消え入りそうな声で言った。
「
と声をかけて、自分の方へ向かせて抱きしめた。
「お前は、本当に可愛いな」
そう言って、口づけして、
「ゆっくり浸かって、疲れを癒せ」
と
「
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