第35話
その後は久しぶりに、二人だけで時を過ごした。彼らは幼い時から共に過ごしていた。
翌朝、
「俺は
と
「うむ」
と
「
と
「うむ。分かっているよ。私にとっても、
「
「彼らの所へ」
二人は
「
と嬉しそうに起き上がって、四つ足で立つと激しく尻尾を振った。そして、
『おい!
「お前が避けないからだろう?」
と
『まったく! 気を付けろよ!』
と
『
「俺はまだ諦めてはいない。お前はどうしたい?」
と
『お前が諦めないのなら、俺も同じだ』
と
「そうか。なら、共に行こう」
と
「なんだよ? 何の話だよ? お前らが行くのなら、俺も一緒だぞ!」
と二人の顔を交互に見て言った。
「うん。お前も一緒だよ、
と
「おう!」
と
三人が葛城山を出る。それを見送るのは
「
歩きながら
「
『ふんっ! お前は楽だろうが、あの術は霊力を消耗する。そう簡単に使うものではない』
と
「まあ、そういうことだ。
「おう! 元気いっぱいだぞ!」
と
『ふんっ! 元気なのはいいが、無駄に体力を消耗するなよ』
「お前なあ、そんなに俺に突っかかるなよ!
『ふんっ! 生意気な
と口の端を上げて、
「なんだと!」
その手を払いのけて、
「二人とも、余計な体力は使うな。まだ先は長い」
と笑みを浮かべて
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