第33話
「
と
「私たちの気では補えない。
とその瞳には悲しみの色が見えた。
「
「
と
「では、試してみようと思います」
「
と
「
と言葉に詰まった。
「
「分かった。お前らは部屋から出ていろ」
そう言うと、
「
『ふんっ! 弱いくせに。そこまで無理をしなくても』
と口元に笑みを浮かべて言った。気を損ねた
「
と呼んで人の姿になると、
『よく寝ていたな』
と
「ん? 俺、寝てたのか?」
と
『腹が減っただろう?』
「おう! 腹が減った!」
と元気に答えた。それを見て、
『食事を運ばせよう』
と言って、外に向かって、
『誰か食事の用意を』
と言うと、
「はい! ただいま!」
と
「お二人分、ただいま、ご用意致します!」
と大きな声で言って、走って行った。
『騒がしいが、よく働く』
と
「うん! いい奴だな!」
「お食事をお持ちしました!」
と元気よく言った。
『うむ。ご苦労』
「はい!」
と言って、
『
「お前もしっかり食べろよ。食べないと元気が出ないぞ」
と
『うむ』
『まったく、お前は子供だな。頬まで汚している』
「拭いても、どうせまた汚れる」
『ゆっくり食べなさい。そんなに口に入れたら、喉を詰まらせるぞ』
と
「汁物を飲めば大丈夫だ」
「お前もたくさん食べろよ」
と
「二人とも、元気そうでよかった。二人は相性がいいようだ」
と
『
と
「俺だって!
『生意気な
「お前こそ、生意気だぞ。
と
「はははっ。お前ら本当に仲良しだな」
「誰が仲良しだって⁉」
と二人が同時に言った。それを見て、
「邪魔をしてしまったな」
と
「何しに来たんだ?」
『俺たちの事を案じていたのだろう。それで様子を見に来たのだ』
と
「そうか。お前はもう大丈夫なのか?」
『ふんっ! 誰に聞いている? 俺はお前より強い。霊力を消耗しても死にはしない。それより、弱いお前が俺の気を補うのは無謀だ。俺の事は放っておけばよかったものを』
と
「ふんっ! せっかく俺の気を分けてやったのに、お礼ぐらい言ったらどうだよ!」
『ふんっ! 頼んでもいないのに、なんで礼なんか言わなくちゃならないんだ?』
と
「生意気だぞ、
と言う
『まったく、食事で顔を汚すな』
『
と一言礼を言った。
「え? 何? 今、俺に礼を言ったのか?」
「もう一度言ってよ」
と言うと、
『ふんっ! 二度と言わない』
と
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