素晴らしい作品でした……
重厚で格調高い外国文学を読んだ後のような余韻に浸れました。
ビリーの深く静かな苦悩と愛。
その後の決断。
それらがウイスキーのように深い香りの流れる空気感の中で楽しむことができました。
作者からの返信
京野 薫様……! 応援コメント、素晴らしいレビューコメントもくださりありがとうございます。恐れ多くも嬉しくて、とても感激しております……!
巨匠、O・ヘンリー様のお名前を出してくださり、恐縮ですがとても光栄です。以前、拙作『片目のホーキンス』にもレビューコメントをしてくださったこと、本当に嬉しくて、はっきり覚えております。本当に重ね重ねありがとうございます……!😭🙏✨
この作品は、KAC20243……『箱』というテーマで書いたものでした。先の長くない病に冒された老人、紫煙、拳銃、ノイズの入ったテレビ音声、老人以外は誰もいない部屋……といった、イメージをゆっくりと膨らませていったのを今でも覚えております。貴重なお時間を割いて読んでくださり、また、過分なお言葉をくださり、本当にありがとうございます🙏
はじめまして。
ハードボイルドな雰囲気ですね。
放っておいても、すぐ死ぬだろうに、それでも自害を選んだのは、それだけ一刻の猶予を許さず、息子と妻を守るため……だったのかな、と思いました。
作者からの返信
風雅ありす様、はじめまして…!
読んでくださっただけではなく、応援❤も、応援コメントも、更には★まで頂けるなんて…!画面の向こうでアワアワしておりました!!
今際の際のビリーが具体的に何を考えていたかは、読み手の方々の想像に任せる形になるかと思いますが、彼なりにクララとアイザックを愛していたというのは事実だと思います
ただ……彼の気持ちがそのままクララとアイザックに伝わっているわけではない、というところが、どうにも人生の悲哀や無常さを感じます
ビリーは彼なりに人を愛し、正義を成しているつもりだったかもしれませんが、独善的な側面があった……かも、しれません
すみません、長くなりましたが、様々な評価だけでなく、素敵な感想までくださって、とてもとても嬉しいです🙏
息子さんがテレビに映ったときは、驚愕しました。そうか、そうなるかと。
自国での栄誉を受けたビリーは、ただ一人、家族のために秘密を守って死ぬ。その潔さは彼のこれまでの苦悩と、後悔、そして、家族への愛を感じるのに十分です。そして、病魔に侵された老人の姿よりも、若き頃のスパイの面影さえ感じました。
紫煙始まり、紫煙に終わる。
素晴らしい作品でした。
作者からの返信
天音 花香様、応援コメントありがとうございます!
この作品を書いたとき、まるで天啓のように、ノイズの走ったテレビを見つめる病床の老人の姿がよぎったのです。彼は悲しげな顔でもあり、苦しげな顔でもありながら、じっとテレビから目を離さなかった……。
その光景を、拙いながらも表現しようと頑張っていたことを思い出しました。
もし、自分が彼の立場ならどうするだろうと考えて、その結果を書きました。
ビリーが本当に欲しかったのは、名誉ではなかった……しかし、それに気づくのがあまりにも遅すぎたのかもしれません。会いに行くことも直接謝ることもできない彼が家族のためにできる最後のこと。自己満足の側面もあったのかもしれませんが、家族に無関心であればできないことだっただろうとも思います。本当に素敵な感想をありがとうございます……!