第2話 目覚め

暖かい風が、顔を撫でる。

意識が朦朧とし、フワフワとした感覚が頭の中を巡る。

ここはいい匂いがする。

落ち着いて、お日様のようなポカポカした匂い。

感じの良い風が尚更心地良さを感じさせる。


???「ここにいたのね。」

瞼を開け、声主の方をゆっくりと見る。

そこには栗色の長髪にドレスを着た誰が見ても美女というであろう美貌を持った女性が立っていた。


咲菜「何故、神社でドレス..?」


???「開口一番でそれなのね...」

まさかの返答に女性は呆気にとられていた。


咲菜「ねぇ何で?」


???「都会被れよ。時代の移り変わりで人々がきらびやかになっていくのが羨ましいくてイメチェンしたの。」


咲菜「何だか古臭い考え方。」


???「うるさいわねぇ..神様だって人間の暮らしが羨ましいのよ。」 


咲菜「神様?」


???「そうよ。私は神様のフェミア様よ。敬いなさい。」


咲菜「お姉さん大丈夫ですか?」


フェミア「いたって正常よ!それに、いつまで寝ながら話してるのよ!失礼でしょ!」


咲菜「気持ちよくて」

ゆっくりと体を起こし立ち上がる。不思議と体が軽い。


フェミア「単刀直入に言うわ。ここは貴方の住んでいたとは別世界で貴方はその世界の神になったの。ここで貴方は国を治めることになるから。」


咲菜「それを信じろと?

そういえば意識が無くなる前に誰かに話しかけられた気が...」


フェミア「それは私よ。それで貴方の願いを叶えてこの世界の神、その子供である神子にしてあげたの。私のね。」


咲菜「私の願いって...愛されたいって願いだったような..?」


フェミア「神になれば誰からも愛されるわ。自国民からの感謝の嵐よ。」


咲菜「ふーん...まぁどうでもいいや。それが仮に嘘で誘拐されてようが、誰も心配する人はいないし。

なんにでもなってあげる。」


フェミア「覚悟はできたようね。早速、貴方に神のいろはを叩き込んでいくわ。

来なさいヒカワ。」


???「はぁ~い!」

空から声が聞こえ、見上げると液体でかたどってた龍に乗ってきた少女が飛んできた。


バァシャアァァン!!


龍が地面に激突し、飛沫が飛び散る。

私がびしょ濡れになる中フェミアは何処から出したのか傘をさしていた。


「私はヒカワ。君の先輩神子さ!よろしく!」


咲菜「よろしくお願いします..」ポタポタ


ヒカワ「じゃあ行こっか!」


咲菜「行くってどこに?」

する

ヒカワ「観光さ!」

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神たちの箱庭 @sawaraneko

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