パンツのゴム、切ーれた(^^♪

第1話

　パンツのゴム、切ーれた(^^♪　（『後ろの正面だーれだ⁉』の節で）

　ゴム……

　ゴムノキの樹皮を傷つけて得る天然ゴム（ラテックスなど）と、同じく弾性を持つ合成ゴムがある。

　パンツ……

　今で言うズボンとイコールのパンツでなく、パンティーとか、ショーツとか言う、いわゆる女性用下着。

　こちら2点とコラボするのは、20歳くらいだった私です。

　若いってのは怖い。

　お肌ぷりぷりで自信があったと言いたいですが、実際のところ当時から『オタク気質』で、洒落っ気ゼロ、若さを浪費するだけの人間でした。

　スカートは嫌い、基本パンツスタイル（こちらはズボンの意）の人間です。

　スカート履いたの、高校までだな。

　制服だったし、仕方なく。

　で、スーパーに連れていかれて特設コーナーでケーキや菓子パンを売るバイトをした時、ドレスコードが『スカート着用』でした。

　で、履いたよ、スカート。

　若いからね。

　しかも普段スカート履かない人だからね。

　生足です。

　喜べ野郎ども‼

　とか、言えればいいんですが。

　スーパーの特設コーナー、ワンオペ勤務。

　初めて1時間もたたないうちに、パンツのゴムが……

　かぼちゃのパンツ……

　今の布に直接弾性のある部分がついている感じでなく、『布とゴムに分かれる』と言うか、ゴム紐を通す部分のある下着。

　……

　いや、別に自作じゃないよ。

　昔は売っている下着も、この形状が一般的だっただけ。

　ストッキング無いと、ひっかからない。

　下着は『花が開くように』落ちていく。

　そこからお昼休みまでの1時間以上、若い私は『股をぎゅっと絞めて』、ペンギン歩きで耐えましたよ。

　「お姉さん、そこのケーキを2個と、そっちを1個ね。」

　「はい、わかりました‼」

　声だけ元気だけどね。

　動き、不自然。

　何だろうね？

　いっそ『裸』より恥ずかしいよ。

　パンツだけ落とすの。

　しかも全くエロくないときている。

　誰得なんだよ、この事態？

　なんとか昼まで耐え切って、下着コーナーのあるスーパーで良かった。

　時給1時間以上2時間未満のパンツを買った。

　必要経費にしたかった……

　ちなみに『裸』の方なら、この話から20年以上あとの温泉宿で、露天風呂がわからなくてさ。

　「ここか‼」

　とドアを開けて降りた階段が、非常階段だったパターンはある。

　半分降りたよ、全裸階段。

　雪の舞う、北陸の夜でした。

　露出の極み。

　私、そう言う趣味は無いはずなのだが……

　あと、今はラテックスアレルギーです。

　パンツの祟り。