第6話 新たな仲間たち

「ねえねえ半妖ちゃん、喉乾いた?」

「乾きました」

風呂から出てきた椿が首にバスタオルをかけたまま少女の部屋に直行で入ってきた。もちろん少女とは違い脱衣所で服を着ている。


「水分のこと忘れてた、ごめんね。今すぐ取ってくるから」


 椿は早足で少女の部屋を出てリビング横のキッチンにある冷蔵庫へと向かった。

霊狩りの絆は4人ので冷蔵庫は物がたくさん入る大きめのものとなっている。


(とりあえずこれで大丈夫そうかな)

500ミリペットボトルの麦茶を2本持って少女の部屋へと戻っていった。


「持ってきたよ。足りなかった時のために冷蔵庫の場所も教えとくね」

「何から何までありがとうございます」

「これから私たちは仲間だから何でも頼ってね」

「はい」


「今は皆でテレビ見てるから半妖ちゃんも一緒にリビング行かない?」

「行きます」


 椿が入浴している間にがらんとしていたリビングには活気が生まれているようだ。

「皆に半妖ちゃんのこと紹介しないとね。ついでに皆であなたの名前を考えられたらいいな」


「私の名前なんて適当でいいですよ」

「よくない。名前は人間にとって大切なものだよ」

「そうなんですか?」


「これは私の持論だけどね、名前は人を識別するための記号なんかじゃない、その人を象徴するその人だけの個性だよ」

「私にはその個性が無いんですね」

「これから私たちがあなたに最高の個性を与えるからね」

「楽しみにしています」


 椿は今の少女の「楽しみにしています」という言葉に全く気持ちがこもっていないことなどから少女の感情が死んでいることに薄々気づきながら、部屋を出て少女と他の3人の仲間と対面させた。


「半妖ちゃんを部屋から連れてきたよ」

「私のこと引きこもりみたいに言わないでください」

「おお、もう元気になったのか」

「また賑やかになりそうだね」

「この子が椿の言ってた霊狩りか」


 少女と対面したのは楓と亮介、そしてもう1人の面識の無い男だった。

「これからよろしくお願いします」

「おう、よろしくな」

「こちらこそよろしくお願いします」

「まあ、よろしく」


「まずは1人ずつ自己紹介していこっか」



 











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蒼き半妖と霊狩りの絆 冷凍ピザ @HyperMissing

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