154. 2025年の注目作(16)【プログレ】SPOCK'S BEARD/PÄR LINDH PROJECT/MORON POLICE
今年のプログレ注目作は今回で最後になりそうです。惜しい作品もまだまだ多数ありましたが、泣く泣く締め切りです。
◆SPOCK'S BEARD『The Archaeoptimist』(2025)
https://open.spotify.com/intl-ja/album/1qAb7KEornYRliTYNtegQo?si=FlB4v4x7TnyRoHi8lzMgHw
北米プログレ中興の祖、7年ぶりの14thをプロデュースするのは奥本亮(Key.)。ソロ作にも全面参加したI AM THE MANIC WHALEのMichael Whitemanと全6曲を共作もしています。20分超の表題曲を中心に再構築されたサウンドは圧巻です。
◇「Afourthoughts」
https://www.youtube.com/watch?v=nQFzyFkWVEk
初期の代表曲の一つ「Thoughts」のセルフオマージュでしょうか。冒頭のエフェクト然り、中盤にもNeal Morse時代からのトレードマークであるGENTLE GIANT式クワイアが組み込まれていることからも窺えます。
◆PÄR LINDH PROJECT『Nagelfar』(2025)
https://open.spotify.com/intl-ja/album/0zb2zA2p0mInz8QaR91iq3?si=lOovFJDfRQKIJCdsgVpKYg
Pär Lindh(Key.)主催のスウェーデン産プログレ、14年ぶりのフル作。キーボード・トリオ編成で奏でられる時に荘厳、時に喜劇的な音楽性はEMERSON, LAKE & PALMERの系譜に連なるアイデンティティを誇示しています。
◇「Very Nice」
https://www.youtube.com/watch?v=tih59SzsLPU
表題曲に続いて奏でられる軽快な小曲。まさにNICEな洒落ですね(笑)。オルガンや各種鍵盤の扱いがそのものずばりで笑みがこぼれます。他にもホルスト「木星」の翻案「I Believe」や、EL&Pのカヴァー「Jerusalem」も必聴です。
◆MORON POLICE『Pachinko』(2025)
https://open.spotify.com/intl-ja/album/7o3USW1Df2IziCfX741xxt?si=jfs1K2NCSDiRv39g7NCJdQ
ノルウェー産プログレポップ、4thフル。東京でパチンコ台に変身してしまった男の物語(意味不明)がアルバムのコンセプトらしいです。風変わりで明るいサウンドの中に、そこはかとない切なさや郷愁が感じられる……ような気がする!
☆「King Among Kittens」
https://www.youtube.com/watch?v=PdaUhPVeigY
陽気でリズミカルなポップナンバー。この曲を始め、シンセポップやメタルの親しみやすさを自然体で取り入れた、80s風の明るくコミカルな作風は今作でも健在です。レトロ風味のMVがシュールすぎる笑。
コンナ音楽堂 ~古今東西アルバム探訪~ 真野魚尾 @mano_uwowo
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