500円氏の場合

saito sekai

1話完結これこそシュール…かもねっo(^o^)o

彼は八百屋だった。名前は500円。皆下の名前を知りたがったが、答えてくれない。それはそうと、兎に角安い!店は繁盛していた。


お惣菜も売っている。弁当二人前位の量で500円!時々100円!!赤字にならないかと心配する程だが、店は続いていた。


そんなある日、ソルダムが入荷した。5個入って3000円…高級果物屋レベルだ。何でこんなにこの果物だけ高いのか?と聞くと、500円氏は「ソルダムさんだからです」と謎の言葉。しかしいつの間に売れてゆくのだった。


ある主婦は“ソルダムさん”を手に取り買おうとしている婦人に聞いてみた。


「何で、こんなに高いの買うの?」

すると、その人は答える。


「果物に“さん”付けなんて、シュールだわ」


それを聞いていた500円氏は涙を流しながら、「この一言で私の人生が報われた。私のファーストネームは“春休み”です!」と感動するのだった。

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