第5話 ナナとの再会

火葬されたおいらは、霊園行きの車に乗りナナと再会した。

「ロクどうして来たのさ、ママやみんなを頼んだ筈だろ」

「大丈夫、ママにはジューとノビーがいるよ。ナナ、一緒に虹の橋を渡ろう」

「そのために、ここにきたのか?!」

「そうだよ。だって、死んだおじいちゃんが言っていたじゃないか!ペットは先に死ぬから、虹の橋で飼い主を待つ。でも、おいら達はおじいちゃんのペットだから、 すぐに虹の橋を渡っておじいちゃんのいる天国へ行けるよ。おいらも、ナナと一緒に行くよ!」

「仕方ないな!」

そう言うと、ナナはおいらの頭をなめた。

やがて車は動物霊園に到着して、骨は共同の墓地に納骨された。

その先は『虹の橋』だ。

そこから、飼い主に先立たれたペット達は、用意された別の乗り物に乗った。

乗り物の行き先は『天国』だ。

一緒の車に乗ってきて、虹の橋を渡れない猫達は「元気でいろよ。また会おうぜ」と見送ってくれた。

ジェットコースターのように見える乗り物は、ゆっくりと橋を上り始めた。

『虹の橋』はけっこう高くて、なかなか頂上にたどり着かなかったが、振り返ると

皆が小さく見えた。

やっと頂上に着くと橋を渡り切った先に、花畑が見え、そこが天国だ。

そこには、死んだおじちゃんと見たことがない、おばあちゃんが手を振っておいら達の名前を呼びながら待っていた。

その隣には何匹かの先住猫達も見えた。

その中には『ガクト』『カブ』もいた。

やがて、乗り物は『虹の橋』の下りを一気に降り始め、どんどんスピードを上げて行き天国へと到着した。

 おいら達は乗り物を降りて、おじいちゃんをめがけて全速力で駆け出した。

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虹の橋を渡る猫 綾風 凛 @kuzuhahime

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